黒田さんとの思い出

記者:さとう裕

 黒田さんの思い出と言うと、すぐに思い出すのは酒だ。豪快に焼酎を飲んでいた姿が目に浮かぶ。
ある時、あまりにピッチがいいので、体調を崩されないといいのにと、笑福亭伯鶴さんと言い合ったことがある。
われわれ二人とも、酒のことで人のことが言えるような人間ではないので、後で考えておかしかった。
そのちょっと前、ある落語会のゲストで来られていて、楽屋へご挨拶に伺ったことがある。出番前の慌しい時間にも関わらず、丁寧に対応して下さり、しかし「ごめん。校正があってねえ」と、すぐに原稿に向かわれた姿を思い出す。
仕事を終えて、ちょっと一杯は楽しい。
しかし、酒が命を縮めた一面もあったのではないだろうか。
昨今の日本の姿を考える時、もう少し生きていてほしかったと思わずにはいられない。

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