服部良一さんが講演

若者が食える日本に

 うずみ火主催の「うずみ火講座」が3月9日、キャンパスポート大阪で開かれた。講師は前衆議院議員の服部良一さん。題して「崖っぷちの政治状況から」。

 服部さんは1950年、福岡県生まれ。大阪の機械メーカーで労組委員長として地域労働運動に尽力しながら、沖縄の基地問題など市民運動に取り組んできた。2007年、山内徳信参議院議員の秘書に転じ、09年の衆議院選で社民党近畿比例区から立候補、初当選した。「新聞うずみ火」の読者でもある。

 服部さんはまず、再選に挑み、惜敗した昨年の総選挙を振り返った。「自民党が得た得票は全有権者の4分の1だが、獲得議席は5分の4。小選挙区制の矛盾が出た。一方、護憲を前面に出す社民や共産は約280万票を減らして衰退した。このような有権者の投票行動は、夏の参院選まで続くと思う」

 ただ、「安倍政権はそう簡単にうまくいかないのでは」と服部さんは言う。TPP交渉参加、原発推進、アベノミクス。さらには3月中にも強行しようとする「辺野古」公有水面埋め立て申請……。「沖縄では自民党も含めたオール沖縄で辺野古移設に反対している。もちろんオスプレイも反対。この問題は引き続き、政権の中で大きなトゲになる」

 さらに服部さんは「問題は憲法」だとして、昨年4月に自民党が出した憲法改正草案の問題点を指摘した。「まず、天皇は日本国の元首となっている。国民主権の否定だ。憲法は立憲主義と言って、もともと為政者に守らせるものなのに、その概念が180度転換されていて、国民を縛るものへと根本から変えられてしまっている」

 さらに、公益や国益が優先されているものが多いと述べ、「公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社することは認められない」という21条を読み上げ「これは明治憲法だ」と強調した。

 服部さんは「いきなり9条を変えることはなく、まず集団的自衛権の行使に道を開くだろう」と言う。同時に現行憲法96条の、両院の3分の2以上の賛成が必要な国会の発議条件を、それぞれの総議員数の過半数の賛成に変更することと合わせて、憲法に触わっていくのではないかという見通しを示した。「共同通信のアンケートでも、新しく当選した衆院議員の75%が9条を変えてもいいと言っている。いよいよそういう時代に入ってくるのかな」と、憲法を取り巻く状況は非常に厳しいと懸念を示した。

 服部さんは最後に、「安倍政権では、必ず格差が広がっていく。メシの食えない人が増えていく。そうすると、自民党はやっぱりダメじゃないかとなってくる。しかし、その受け皿がない。平和を守り、命や人権が大切にされ、脱原発を目指していけるような平和リベラル政治の枠組みをどう作っていけるかが問われている」

 そして、「若い人を中心に東アジアの交流をきっちりやる。若い人がメシを食っていける環境を作るために現場からしっかりとやっていきたい」と締めくくった。(スタッフ・森山和彦)

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