ジャーナリストの故・黒田清さんが訴えた「戦争反対」「人権社会の実現」の思いを受け継ぐべく、生前、教えを受けた記者仲間で2005年9月結成。毎月1回、月刊のミニコミ紙「新聞うずみ火」を発行している。

新聞うずみ火編集スタッフ

B5版32ページの小さな「新聞」だが、一人ひとりの生活の大切さ、生活の中の喜怒哀楽を紙面に盛込んでいきたい。

「うずみ火」とは、炉や火鉢などの灰の中に埋めた炭火のこと。決して消えることのない残り火に、不屈・抵抗の意思をこめた。

◆ 黒田清さん(1931~2000)

1931年大阪生まれ。52年に読売新聞大阪本社に入社して以来、社会部畑一筋。社会部長として、大阪府警の警官汚職事件など数多くのスクープをものにし、その一方で「戦争」や「愛国心」、「民主主義」などの大型連載を手がけるなど、黒田さんが率いた社会部は「黒田軍団」と呼ばれた。

一貫して反戦・反権力を訴える、その編集方針が右寄りに路線を変えつつあった東京本社の方針と合わなくなり、追われるように退社。87年に「黒田ジャーナル」を設立し、「読者の顔が見える新聞」として「窓友(そうゆう)新聞」を発行するなど、大阪を拠点にして草の根ジャーナリズムを展開。権力に対して歯に絹着せぬ鋭い舌鋒で、テレビのコメンテーターとしても人気があったが、2000年7月にすい臓がんのため、死去。69歳だった。