新聞うずみ火がクラウドファンディングに挑戦し、制作に取り組んでいた空襲証言DVD「パンプキン爆弾を知っていますか」が完成し、1111日にピースおおさかの森久子館長に手渡した。森館長は「小中高校に貸し出し、平和学習に役立ててもらいます」と話した。

パンプキン爆弾とは、原子爆弾の投下訓練用に開発・製造された4・5㌧爆弾。長崎で使用された「ファットマン」とほぼ同形で、中には核物質ではなく通常の爆薬が詰められていた。黄色に塗られ、でっぷりした外形から「パンプキン」(かぼちゃ)と呼ばれた。

パンプキン爆弾が大阪市東住吉区田辺に投下されたのは1945年7月26日。完成した証言DVD(約20分)は、町工場に動員学徒を引率し、作業部屋の隣の部屋に移動して九死に一生を得た龍野繁子さん(100)の体験を中心に展開している。

「7・26田辺の模擬原爆追悼式」実行委員会の吉村直樹さん、児童書「パンプキン!」作者の令丈ヒロ子さん、神戸にも投下されたパンプキン爆弾の調査を続ける神戸大大学院生の西岡孔貴さんの証言を盛り込んでいる。