先週、関西電力の幹部らが多額の金品を受け取っていた問題で、写真週刊誌「フライデー」と女性週刊誌「女性自身」から相次いでコメント依頼がありました。

なぜ、私に?と尋ねると、5年前、元共同通信記者で和歌山信愛女子短大教授の高橋宏さんと一緒に「関西電力と原発」という本を西日本出版社から出していて、ネットで関西電力を検索すると、その本がヒットしたそうです。

「岩根社長は自らも金品を受け取っていながら、すべての責任を森山氏に押しつけるような口ぶりでした。死人に口なしで、森山氏は反論できません。二人の役員は1億円以上もらっていたわけです。『怖いから断れない』というのはありえないでしょう。当たり前のようにおカネをもらい、発覚すれば他人に責任をなすりつける。企業努力をせずに黙っていれば利益が出るという電力会社の企業体質が露わになりました。

関電は売り上げ2兆円の大企業だという強い自負がありますから、慢心や驕りもあったと思います。自分たちが原発を作って、地方におカネを回しているという考えのもとで、金銭感覚が鈍っているところがあったのでしょう。

今回の件は氷山の一角だと思います。八木氏以前の歴代の幹部たちも多かれ少なかれ手を染めていたのではないでしょうか。原発を誘致した他の自治体でも同じことが起きていたと思われても仕方がないですし、他の電力会社でもおこります。また、原発マネーは政治家にも流れている可能性もあると思います。原発マネーの流れはまだまだわかっていない。今回はその一端が見えただけなのです」