新聞うずみ火 最新号

2019年6月号(NO.164)

  • 1面~3面 天皇代替わりと祭祀 現人神とせぬために(矢野宏、栗原佳子)

    行く先々で目にする「奉祝 令和」の垂れ幕。新天皇即位後の世論調査では8割もの人が「親しみを感じる」と回答するなど、世の中が祝賀ムードに染まったかのようだ。秋には即位の礼と大嘗祭があり、すべて公費で賄われる。政府は「極めて重要な伝統的皇位継承儀式で公的性格がある」とするが、憲法の政教分離の原則と相いれないのではないか。日本近代史に詳しい立命館大名誉教授の岩井忠熊さん(96)は学徒出陣した元特攻隊員。神話復活を憂え、「国民にとって重大問題が隠れてしまわないように」と呼びかける。 

  • 4面~5面 宮森小ジェット機墜落事故60年(栗原佳子)

    1959年6月30日、沖縄県石川市(現うるま市)の市立宮森小学校に米軍のジェット戦闘機が墜落、228人が死傷した。…

  • 6面~7面 大津の園児死傷事故 右折車だけの問題か(粟野仁雄)

    「あの日、『大津市で車が歩道に突っ込んで園児が死亡』という携帯のニュースで心臓が止まりかけましたがレイモンドさんとわかりました。うちの子も2歳ですが保育園は別でした。どうしてこんなことに。ほんとうにかわいそうでたまりません」。女児を抱いて夫とともに花束を供えた母親はうつむいた。…

  • 8面~9面 ヤマケンのどないなっとんねん「暴言居直り 得する者は」

    安倍首相は、米中経済激突でこれから先の景気悪化が懸念されても、天皇代替わり、平成から令和への年号替わり、トランプ大統領との関係、G20、オリンピックなどを最大限に利用することで支持率は高位安定し、新スキャンダルの発覚などがない限り、参院選を衆参同日選挙とすることによって圧勝でき、最大課題としてきた改憲が実現できると考えているのではないか。…

  • 10面~11面 世界で平和を考える「特別リポート IS兵士」(西谷文和)

    前号では北イラクに入国して「イスラム国(IS)」に拉致され「奴隷妻」にされたヤズディ教徒の女性たちの今をリポートした。今号はその逆、ヤズディ教徒の男性を殺害し、女性をレイプして連れ去った側、つまりIS兵士の今をリポートしたい。なぜIS兵士になったのか?そのことを今、どう考えているのか? スレイマニア市のIS兵士専用の刑務所に潜入した。

  • 12面~13面 ゴジラと憲法「検証 米国製第1作」(高橋宏)

    様々なメッセージが込められた第1作『ゴジラ』であったが、公開当初は「ゲテモノ映画」と評論家に酷評されたという話もある。だが、怪獣のスーツに人が入って演じる「着ぐるみ」という技法や精巧なミニチュアを駆使した特殊撮影技術、いわゆる特撮は、海外でも高い評価を受けた。…

  • 14面~15面 うずみ火講座「地方とメディア」松本創さん講演(栗原佳子)

    うずみ火主催の市民講座が5月17日、大阪市此花区のクレオ大阪西で開かれ、ノンフィクションライターの松本創さんが「地方とメディア」と題して講演した。ネットに出回るデマやフェイク(偽)記事を追うメディアを紹介するとともに、維新が圧勝した大阪府知事・市長選、府議選、市議選取材を振り返り、対話や異なる意見を聞くことの大切さを訴えた。講演要旨をお届けする。

  • 16面 高齢ドライバーと事故(矢野宏)

    高齢ドライバーによる重大事故が後を絶たない。75歳以上の運転免許返納は進んでいるのか。生活のため車を手放せない人はどうすればいいのか。高齢者の運転に詳しい立正大教授の所正文さんに話を聞いた。 

  • 17面 岩国フレンドシップデー(矢野宏)

    5月5日、米軍岩国基地(山口県岩国市)で年に1度、一般公開されるイベント「フレンドシップデー」が行われた。米軍の空母艦載機など60機が米軍厚木基地(神奈川県)から移駐を終えて丸1年。極東最大級の軍事基地となった街で市民はどんな暮らしをしているのか。地元の市民グループ「瀬戸内海の静かな環境を守るネットワーク」(瀬戸内ネット)が主催する岩国基地フィールドワークに参加した。

  • 18面 映画「ニジイロノキセキ」(矢野宏)

    連合国軍総司令部(GHQ)の占領下で起きた、在日朝鮮人による民族教育への弾圧事件「阪神教育闘争」をテーマにしたドキュメンタリー映画「ニジノキセキ」が神戸に続き、大阪や京都でも公開される。71年経ったが、朝鮮学校は国の高校教育無償化から除外され、ヘイトスピーチにさらされている。それでも朝鮮学校で学ぶ子どもたちは笑顔を失うことはない。映画を企画・制作した在日本朝鮮兵庫県青年商工会の会長でプロデューサーの趙寿來(チョウ・スレ)さん(43)は「朝鮮学校やそこで学ぶ子どもたちの姿を知ってもらいたい」と話している。

  • 19面 京大の琉球人遺骨「盗掘」(栗原佳子)

    琉球人の遺骨返還を求める初めての訴訟が京都地裁で始まっている。旧京都帝大の人類学者が1929年、沖縄県今帰仁村にある「百按司墓(むむじゃなばか)」から遺骨を持ち出した問題で、子孫ら5人が遺骨を保管する京都大学に返還と損害賠償を求めているもので、京都大側は全面的に争う姿勢を示している。 

  • 20面 経済ニュースの裏側「私の韓国論 下」(羽世田鉱四郎)

    2017年5月に文在寅(ムン・ジェイン)政権が誕生。「ろうそく革命」は、韓国民の政治意識の高さを表しています。文大統領は、朝鮮動乱の折、祖父母を北に残したまま脱出し、苦学して弁護士、政治家になった経歴の持ち主。政策は、朝鮮半島の平和的解決と国民所得の底上げ。下層階級や若者の救済が最優先です。最低賃金の引き上げは、中小零細企業の猛反対でとん挫していますが。…

  • 21面 会えてよかった「武村豊さん」(上田康平)

    2015年8月、ジュンク堂書店那覇店で、写真展&ブックフェア「
    語り継ぐ戦世(いくさゆー) 女子学徒たちの今」が開催された。期間中の8月15日、トークイベントで中山きくさんの講話があると知り、大雨の中、駆けつけた。…

  • 22面 落語でラララ「ネタの盛衰」(さとう裕)

    大看板の噺家が亡くなると、数多くのネタが滅ぶと言われる。噺家が若い頃から覚えたネタは数多い。高座にかける噺の何倍も覚えているという。で、その噺家の死と共にネタも滅ぶ。弟子に伝承され、後世に伝えられたネタは幸せなのだ。…

  • 23面 100年の歌びと「雨ショポの唄」(三谷俊之)

    あめのしょぽしょぽ ふるぱん(晩)に/からすのまと(窓)から のそ(覗)いてる/まてつ(満鉄)のきぽた(金ボタン)のぱかやろう
    黒柳徹子の『窓際のトットちゃん』が空前のベストセラーとなり、巷には寺尾聰の『ルビーの指輪』が流れていた1981(昭和56)年の秋――私の友人が自死した。まだ34歳だった。…

  • 24面 坂崎優子がつぶやく「実家が売れた②」

    実家売却までの道のり。今回は「不動産会社との契約」そして「物件の値付け」についてです。実家を不動産会社3社に査定をしてもらい、そのうちの1社と契約しました。契約には「一般媒介」「専任媒介」「専属専任媒介」と三つの形態があります。…

  • 25面~29面 読者からのお手紙&メール

  • 27面 車イスから思う事(佐藤京子)

  • 30面 朝日新聞に「うずみ火」紹介(矢野宏)、編集後記(矢野宏、栗原佳子)

    「反戦・反差別の火 ともし続け」という見出しとともに、「新聞うずみ火」が5月12日付朝日新聞の阪神版や神戸版など兵庫県内の地方版で紹介されました。うずみ火の前身で、黒田清さんが主宰した月刊のミニコミ誌「窓友新聞」(161号で廃刊)の号を超えたという社会部の下地毅記者の記事です。3月に大阪版で紹介されたのが転載されたのですが、嬉しい出会いと再会がありました。…

  • 31面 うもれ火日誌

  • 32面 8月10日(土)黒田清さん追悼ライブ

    「黒田清さんを追悼し、平和を考える集い2019」は8月10日(土)、大阪府豊中市で開きます。5年連続でコント集団「ザ・ニュースペーパー」結成時のメンバー、松崎菊也さんと石倉チョッキさんを招いての風刺トーク&コントライブです。…

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