新聞うずみ火 最新号

2019年4月号(NO.162)

  • 1面~5面  特集 大阪ダブル選(栗原佳子、矢野宏)

    任期途中の辞職表明に伴う大阪府知事選が3月21日、大阪市長選が24日告示された。知事選は、自民党、公明党府本部が推薦する元副知事の小西禎一氏(64)と大阪維新の会政調会長で前市長の吉村洋文氏(43)、市長選は自民党、公明党府本部が推薦する元市議の柳本顕氏(45)と大阪維新の会代表で前知事の松井一郎氏(55)が立候補した。「維新」対「反維新」の一騎打ち。大阪市を廃止し、特別区に再編する、いわゆる「都構想」の是非が最大の争点となりそうだ。4月7日に投開票される。…
     「都構想」の賛否を問う住民投票のスケジュールをめぐり維新と公明党が対立。松井氏、吉村氏は出直し選で当選しても今年秋までの任期で再び選挙になるため、ポストを入れ替えて出馬するという「奇策」に出た。
    2015年5月に実施された住民投票では「反対」が上回り、「都構想」は否決。当時の市長、橋下徹氏は政界を引退した。
    今回のダブル選で小西氏、柳本氏は立憲民主党府連や共産党の自主支援、国民民主党府連の支援、連合大阪の推薦を受けて選挙戦に臨む。「都構想」議論に決着はつくのか。問われるのは維新政治そのものである。

  • 6面~7面 ヤマケン「どないなっとんねん」(山本健治)

    3月7日、大阪維新が「大阪都構想」協議会と言い張り続ける「特別区設置法定協議会」の23回目、今年度最後の会議が開催され、いわゆる「都構想」、また2015年5月に住民投票を実施して否決された住民投票を再実施することが多数決で否決された。
    これに怒った松井大阪府知事と吉村大阪市長は「裏切られ、だまされた。公明党は紙にまで書いてやると約束していた。約束を守らないような政治は許されない。このままでは死んでも死にきれない」と辞職、4月7日投票の統一地方選にクロス立候補すると息巻き、選挙は始まった。…

  • 8面~9面 「森友事件」補助金詐取裁判(粟野仁雄)

    3月6日、大阪地裁(野口卓志裁判長)で森友学園関連の補助金詐取などで起訴された籠池泰典(66)と妻諄子(62)両被告の初公判が開かれた。50席程の傍聴券を求めて600人以上が殺到した。
    起訴状によれば、理事長として森友学園を運営していた籠池氏は、豊中市内の「瑞穂の国記念小学校」の建設で工事金額を水増しして国の補助金約5600万円を詐取した。さらに「支援の必要な障害園児を受け入れている」と偽り、勤務実態のない専門の教員名を申告して大阪府や大阪市から補助1億2000万円を受け取った。詢子氏は主として会計を担当しており、共犯とされた。…

  • 10面~11面 石垣島・陸自配備(栗原佳子)

    カンムリワシが生息する深い森に重機の音が響く。沖縄本島から南に約400㌔、石垣島(石垣市)への陸上自衛隊配備計画で、防衛省沖縄防衛局は3月5日、駐屯地の造成工事に本格着手した。有権者の4割近くの署名を集めた住民投票の実施も棚ざらしのまま、既成事実が積み重ねられていく。…   

  • 12面~13面 世界で平和を考える「消費税とカジノ」(西谷文和)

    3月18日に「こんなものいらない!〜消費税、戦争、そしてカジノ」を上梓した。「世界の紛争地」レポートを一休みして、「消費税とカジノ」について述べてみたい。
    この図表は所得税の税率グラフである。年収70万円の人はあまり税金を払っていない。低所得者には低税率、これは当たり前。年収が600万円、1000万円と上がっていくにつれて、負担率は上がっていく。ところが年収1億円で負担率は約30%とピークを迎え、年収50億、100億円という超富裕層の負担率は10数%に下がっているのだ。なぜ超富裕層の税率が低いのか?…

  • 14面~15面 ゴジラと憲法「破壊兵器使用の苦渋」(高橋宏)

    恵美子(河内桃子)とともに芹澤博士(平田明)の研究所を訪ねた尾形(宝田明)は、「今日は折り入って頼みがあるんです」と切り出す。「頼みって何だ」という芹澤博士に対して、尾形は「オキシジェンデストロイヤーを使わせてほしいんです」と単刀直入に願い出る。「何だ、オキシジェンデストロイヤーって。僕には全然わからんね」と狼狽した芹澤博士は、恵美子に視線を向ける。絶対に口外しないという約束を破ったことを恵美子から告げられ、尾形から改めてオキシジェンデストロイヤーの使用を頼まれた芹澤博士は、…

  • 16面~17面 こちらうずみ火編集部「韓国3・1独立運動100周年」(矢野宏)

    日本の植民地支配に抵抗して起きた「3・1独立運動」から100年を迎えた3月1日、韓国ソウル市内でさまざまな記念行事が行われた。ソウル中心部の光化門(クァンファムン)広場で開かれた政府式典では、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が1万人の市民を前に演説した。一方、日本政府は韓国への渡航者らに「反日デモが行われる場所に近づかないように」という「スポット情報」を出した。…

  • 18面~19面 こちらうずみ火編集部「うずみ火講座『フクシマ8年』」(矢野宏)

    東日本大震災から8年を控えた3月9日、新聞うずみ火は今年も大阪府熊取町にある京都大学複合原子力科学研究所(旧京大原子炉実験所)研究員の今中哲二さんを講師に迎え、大阪市此花区のクレオ大阪西で「うずみ火講座」を開いた。今中さんは原発の危険性を訴えてきた「熊取6人組」の一人。「スリーマイル40年、チェルノブイリ33年、福島8年」と題し、改めて原発の過酷事故の深刻さを語った。 …

  • 20面 読者近況(矢野宏)

    ・玉本さんに坂田特別賞
    ・石川一雄さん講演会
    ・教科書問題考える

  • 21面 経済ニュースの裏側(羽世田鉱四郎)

    マネーと情報の視点から、世界経済の行方を探ってみます。邦貨換算は1㌦=110円と仮定しています。
    2018年度の世界企業の売上高は35兆㌦(約3850兆円)、純利益は2・8兆㌦(約308兆円)。その儲けの39%が米国(1月23日付日経新聞)。中心はGAFAに象徴される知識集約産業です。…

  • 22面 会えてよかった「仲村律子さん⑦」(上田康平)

    ある日、日の出前で真っ暗な58号線を走っていたら、北谷町の砂辺あたりで、後ろの車からクラクションが鳴る。降りてみるとタクシーの運転手が「パンクしてるよ」と知らせ
    てくれた。…

  • 23面 落語でラララ「ぜんざい公社」(さとう裕)

    落語会に通い出して、まだ古典も新作もよく分からない頃、「ぜんざい公社」を聞いた。この噺で新作落語の存在を知ったように思う。「ぜんざい公社」は桂文紅作。文紅師は当時珍しい大卒の落語家で、噺はさほどではなかったが、珍しい噺を持っていたり、テレビの構成作家など多方面で活躍されていた。…

  • 24面 100年の歌びと「山口百恵」(三谷俊之)

    マンジューシャカ 恋する女はマンジューシャカ 罪作り
    白い夢さえ真っ赤に染める (最終連)
    1979年1月、20歳になる山口百恵に合わせて発売された『二十才の記念碑 曼珠沙華』というアルバムの1曲だ。歌詞カードの裏に、「梵語マンジュシャカの音写で如意花と漢訳される。白色柔軟でこれを見るものは我から悪業を離れるという。…

  • 25面 坂崎優子がつぶやく「休眠口座は要チェック」

    家に眠っている口座はありませんか? 私はこの10年の間に2度、目覚めさせました。
    2018年1月に「休眠預金等活用法」が施行され、09年1月1日以降、10年以上取引がない口座は休眠預金とし、民間の公益活動に活用することになりました。…

  • 26面~29面 読者からのお手紙&メール 岩手県陸前高田市の佐々木道さん他

    昨年暮れから体調を崩しまして、耳は遠くなるわ、何も良い事がありません。
    東日本大震災から8年になるのですね。まだ8年なのかという気もします。いろいろなことがありましたが、津波にのみ込まれ57歳で亡くなった息子も望んでいるでしょうから、過去は過去として前向きに歩いています。…

  • 30面 編集後記(栗原佳子、矢野宏)

    投票率に関係なく1票でも賛成票が多ければ大阪市は消滅する。それが2015年の住民投票だった。かろうじて反対票が上回り、大阪市の存続が決まった。よくぞギリギリ踏ん張ったと思う。なのに……。

  • 31面 うもれ火日誌(矢野宏)

    2月1日(金)
    矢野、栗原 夕方、茨木市民ギャラリーで「クレーの会」展示会へ。浜野絹子さん、柏節子さんと歓談。夜、定岡由紀子弁護士の「憲法BAR」…

  • 32面 うずみ火講座(矢野宏)

    4月12日(金)午後6時半~「天皇制について」上杉聰さん

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