新聞うずみ火 最新号

2022年3月号(No.197)

  • 1面~5面 「第6波」大阪コロナ死最多 繰り返す医療危機(矢野宏、栗原佳子)

     新型コロナウイルス感染が急拡大する中で、大阪の医療衛生が再び深刻な危機に見舞われている。オミクロン株は重症化しにくいと言われながら、その感染力の強さから病床使用率は限界に達し、死者数と重症者率は全国ワースト1。保健所は陽性者情報を管理するための発生届の入力も追い付かない。昨年春の第4波で医療崩壊に陥り、保健所業務もパンクした。多くの犠牲者を出した大阪で、なぜ、教訓は今回も生かされなかったのか。        (矢野宏、栗原佳子)
     「保健所に100回以上も毎日電話しましたが、つながりませんでした。保健所から連絡があったのは、感染が判明して1週間後のことでした」
     大阪市内に住む70代の女性から悲痛な訴えが届いた。40代の長男のコロナ感染が判明した夜、自身も39度近い高熱が出た。翌日、長男が検査を受けた医療機関で調べてもらうと、陽性だった。この女性は糖尿病の基礎疾患もあり、重症化リスクが懸念された。大阪市保健所は65歳以上の年齢や重症者リスクがある人には電話で健康観察を行う「ファーストタッチ」を2日以内に行うとしている。
     受話器の向こうの保健師に対し、小言が口をついて出たという。「あなたに言っても仕方ないけれど、重症化リスクがあるのに、このタイミングなのですか。先生は発生届を出していたはずですよ」
     医療機関が陽性を確認すると発症届を保健所に送る。市保健所では多い日で数千もの発生届を受け取り、厚生労働省の管理システム「ハーシス」に入力する。
     さらに、患者の地元保健所に連絡して入院・治療方法などを決めるのだが、第6波を迎えて保健所業務がひっ迫し、大阪市では1万人以上の発生届の入力漏れが起こった。発生届が処理されなかった陽性者は保健所から連絡もなく、放置されてしまう。この女性もその一人だった。たまたま医師が基礎疾患などを心配し、承認特例の薬を届けてくれたから助かったという。
     保健師は「コロナの24時間電話がある」と教えてくれた。「私は100回以上かけて諦めたのですが、そこからだとかかりますか」と尋ねると、「私たちは一応、伝えなければいけないから言っているだけで、ほとんどの方から『なかなか通じない』とお叱りを受けます」と答えた。女性は「あなたも辛いね」とねぎらい、受話器を置いたという。
     保健所の仕事は日常業務にコロナ対応が加わった。医療機関からの届け出を受けて感染者からの聞き取り、入院、宿泊療養、自宅療養を判断。感染者の病院搬送、自宅療養者の健康観察、生活支援に至るまで幅広い業務に忙殺されている。
     保健所の厳しい状況をSNSで発信している大阪府職員労働組合執行委員長の小松康則さんは「府下の保健所は、第4波、第5波までは何とか頑張って乗り切っていた。第6波に……

  • 6面~7面 阪大教授・木戸さんに聞く 「立民たたき」にすり替え(矢野宏)

     橋下徹氏をナチス・ドイツの独裁者ヒトラーになぞらえた菅直人元首相(立憲民主党)のツイッター投稿が波紋を広げている。ヒトラーを引き合いに出して批判することは許されないのか。ドイツ政治・平和研究が専門の阪大教授、木戸衛一さんに聞いた。           (矢野宏)
     これまでの経緯を振り返ると、問題のツイートは1月21日に投稿された。
     「橋下氏をはじめ弁舌は極めて歯切れが良く、直接話を聞くと非常に魅力的。しかし『維新』という政党が新自由主義政党なのか、それとも福祉国家的政党なのか、基本的政治スタンスは曖昧。主張は別として弁舌の巧みさでは第一次世界大戦後の混乱するドイツで政権を取った当時のヒットラーを思い起こす」(原文ママ)
     これに対し、橋下氏は23日の自身のツイッターで「ヒットラーへ重ね合わす批判は国際的にはご法度」と反論し、「まあ今回は弁舌の巧みさということでお褒めの言葉と受けとっておくが。それよりも強い野党を本気で作る気があるなら、大阪では自民に圧勝している維新政治を謙虚に研究すべき」と忠告している。
     すると維新が25日の衆院予算委でこれを取り上げ、26日には藤田文武幹事長が立民本部に対し、謝罪・撤回を求める抗議文を提出。謝罪を拒否したことに2月1日、馬場伸幸共同代表がメディアを引き連れて菅氏を訪ね、抗議する。菅氏はまず「橋下氏は維新とどういう関係なのか」と質問。馬場氏が「関係ない」と答えると、「関係がない橋下氏の問題に維新が抗議するのか」と抗議は受け付けない考えを明確にした。
     ちなみに、橋下氏は12年6月、当時の民主党政権が公約に盛り込まなかった消費税増税……

  • 8面~9面 夢洲カジノ・桜田教授講演 「ターゲットは日本人」(矢野宏)

     大阪市議会が2月10日に開会され、カジノを中核とする総合型リゾート(IR)の大阪・夢洲への誘致をめぐる動きが大きな局面を迎えている。新聞うずみ火は12日、大阪市北区のPLP会館で市民講座を開講。「カジノ問題を考える大阪ネットワーク」代表で阪南大教授の桜田照雄さんが「夢洲カジノ 問われる誘致の是非」と題して講演した。                      (矢野宏)
     府・市がカジノ事業者に認定された米MGMとオリックスの共同事業体と策定した「区画整備計画案」が10日、市議会に提案された。24日開会の府議会でも可決されれば国に申請。承認されると府とカジノ企業との間で「実施協定」が結ばれ、後戻りできなくなる。
     市議会初日、九つの市民団体がカジノ誘致計画の中止・撤回を求める7万筆の署名を府・市のIR推進局に提出。自民党市議団はIRの賛否を問う住民投票条例案を提案したが、維新と公明党の反対多数で否決された。
     計画案では、カジノ企業の年間売り上げは4200億円で、IR全体の8割を占める。カジノの粗利益や入場者数などから算定すると7兆円規模の賭博が繰り広げられるという。
     桜田さんが「ターゲットは外国人の富裕層ではない」と指摘するように、カジノ来場者の7割にあたる1100万人を日本人客と想定している。入場料は1回6000円。それだけ払っても値打ちのあるゲーム機を作ると見ている。
     「これまではテーブルを囲んだカジノが主流でしたが、夢洲には6400台ものスロット……

  • 10面~11面 将棋・藤井聡太最年少で五冠 「一強時代」駆け上がる(粟野仁雄)

     新聞社の将棋担当記者や将棋ライターでもない筆者が藤井聡太の五冠すべてで現場に立ち会えた。藤井流に言うならまさに「僥倖としかいいようがない」(17歳の言葉)。
     さて、将棋も相撲も「好敵手物語」は欠かせない。かつての大棋士にはよきライバルがいた。大山康晴(十五世名人)のライバルは升田幸三名人。しかし升田が衰え、中原誠(十六世名人)が登場するまでの大山一強時代、将棋は少し人気が下がっていた。昭和の大相撲でも横綱柏戸が引退した後の大横綱大鵬の一強時代、相撲人気が落ちた。
     こんなことを書いたのは、あまりの藤井の強さで早々と「一強時代」に突入し、今後の将棋人気が気になるからだ。
     将棋の藤井四冠(19)が渡辺明三冠(37)に挑んだ王将戦七番勝負の第4局が2月11、12日に東京都立川市で開かれ、藤井が4連勝のストレート勝ちで五冠を達成した。19歳6カ月の達成は羽生善治永世七冠資格(51)の22歳10カ月を上回る最年少記録。今後のタイトル戦で藤井は、新たな6冠目を目指す前に防衛戦が始まる。7月に20歳になるので「10代は五冠まで」である。
     これで8タイトルは藤井5(竜王、棋聖、王将、王位、叡王)、渡辺2(名人 棋王)、永瀬拓矢1(王座)となった。もはや一強だ。
     2日目は藤井の封じ手「7六歩」から再開され、中盤以降、苦しくなっていた渡辺は9筋に角を放って遠方から藤井玉を狙ったが、繰り出した馬も守りで下がらざるを得ない。竜が成り込んでも攻撃が続かないのは素人目にもわかる。午後6時23分、藤井の「5八角」の王手で渡辺は投了した。
     敗れてもいつもバリトンの美声でよく語ってくれる渡辺だが、この日は痛々しい。「また……

  • 12面~13面 ヤマケンのどないなっとんねん 万博・IRより虐待対策(山本健治)

     選手は純粋だが、五輪は「平和の祭典」ではなく、政治利用されていることは東京五輪でも明らかだが、北京冬季大会も国内・国際政治に利用されていることは誰もがわかっている。
     アメリカのバイデン大統領は支持率低迷の焦りから、トランプ前大統領とは違う存在感を示そうとして、昔、ソ連がアフガン侵攻したことでモスクワ五輪をボイコットしたように、中国のウイグル・香港・台湾への対応、海洋進出をとらえて首脳不参加を呼びかけ、日本を含む国々が応じた。
     さらにウクライナをめぐるロシアの動きは帝国時代やソ連時代の「南下主義」が背景にあり、武力侵攻する可能性は高く、断固たる対応をするとしている。ロシアの動きがソ連時代の領域回復を目指すものとみるか、プーチン大統領が言うようにNATO拡大の脅威に対抗する自衛措置だとみるかはともあれ、終えんしたはずの「冷戦」がまた始まったと言えよう。
     かつて、民主主義・自由主義に反する日独伊三国同盟打倒のため、アメリカやイギリスなど資本主義国は社会主義ソ連と手を組み、1943年9月にイタリア、45年5月にドイツ、8月に日本を降伏させ、第2次世界大戦は終結。共存が実現したはずだったが、ほどなく資本主義諸国と社会主義諸国の対立が表面化し冷戦が始まり、東西分断占領されていたドイツはその最前線
    となった。49年には中華人民共和国が成立、冷戦はアジアに広がり、50年には朝鮮戦争、さらにフランスが植民地化していたベトナムでも戦争となった。朝鮮半島は南北分断が今……

  • 14面~15面 フクシマ後の原子力 政治にほんろう第五福竜丸(高橋宏)

     1954年3月1日、アメリカはマーシャル諸島ビキニ環礁で史上最大の水爆「ブラボー」の核実験を実施した。当時のソ連と熾烈な核開発競争をしていたアメリカは、極秘裏に「キャッスル作戦」と名付けた計6回の水爆実験を計画していたが、その第1回目がブラボーであった。想定していた6M㌧をはるかに上回る15M㌧(広島に投下された原爆の1000倍)の核爆発は、広範囲に「死の灰」をまき散らした。
     当時、実験の存在を知らない多くのマグロ漁船が太平洋で操業していたが、マーシャル諸島の島民らと共に、彼らの上にも死の灰が降り注いだのである。その中に、第五福竜丸の23人の乗組員がいた。 帰国後、読売新聞のスクープによって、いわゆる「ビキニ事件(第五福竜丸事件)」が発覚した。乗組員はやけどや脱毛など、急性放射線障害の症状が出て入院したが、治療の甲斐なく無線長の久保山愛吉さんは帰らぬ人となった。
     広島・長崎に続く3度目の核被害に、人々の怒りは渦となり「久保山さんの死を無駄にするな」を合言葉に、反核運動が全国に広がった。あわてたアメリカ政府は、ビキニ核被ばくの事実を隠蔽しようと画策する。わずか9カ月で日本政府との政治決着を図り、翌年1月、アメリカが「慰謝料」として200万㌦を支払うことで合意した。
     実は、ビキニ事件が起こった3月、改進党(当時)の中曽根康弘議員らが原子力研究開発予算を国会に提出していた。予算額2億3500万円は、ウラン235にちなんだもので、何ら具体性もなかったが成立してしまう。そしてこれが、日本の原子力開発・利用のスタートとなっている。つまり、軍事機密を最優先するアメリカと、原子力開発・利用に着手したばかりの日本にとって、ビキニ事件と反核運動は大きな障壁だった。両者の利害が一致したため、法的責任に基づく損害賠償ではなく、慰謝料という形での政治決着がなされたのだろう。
     日米の政治決着後、アメリカは核実験を続け、58年には62回もの大気圏内核実験で死の灰をばらまき続けた。日本もまた、軍事利用は悪としつつも、「平和利用」を善として原発の建設・稼働にまい進した。その結果、わずか半世紀余り後に破局的な福島第一原発事故が起きてしまったのだ。54年3月は、原子力(核)のターニングポイントであったと言えよう。
     ビキニ事件は政治決着によって、核被災船は第五福竜丸のみとされ、「すべて解決」とされてしまった。日米の合意文書では、今後亡くなる人が出ても追加の支払いはしないことが了解されていた。事件当時、水揚げされた魚の多くが放射能汚染のために廃棄されたが、そうした廃棄魚が出ても一切補償はなくなったのである。
     忘れてはならないことは、ビキニ事件では第五福竜丸以外にのべ1000隻以上の漁船が被災していた事実である。だが、日米合意後には被災調査や、乗員たちの健康調査など一切行われていない。事実を発掘してきた教員やジャーナリストらの追及で2014年、それまで「ない」とされてきた厚労省や水産庁の文書などが開示され、少しずつ当時の状況が明……

  • 16面~17面 ドキュメンタリー映画「標的」 不当な攻撃 不屈の記録(栗原佳子)

     日本軍「慰安婦」をめぐる問題をいち早く報じ、激しいバッシングにさらされた元朝日新聞記者の植村隆さんと、植村さんを支える市民らのの闘いを記録したドキュメンタリー映画「標的」が大阪・九条のシネヌーヴォ、横浜シネマリンで公開された。監督は元RKB毎日放送ディレクターの西嶋真司さん。歴史の真実を伝えた記事は、なぜ「捏造」とされたのか。特定のメディアを攻撃した背景に何があるのか。なぜ植村さんたちは理不尽な攻撃に屈しなかったのか。        (栗原佳子)
     発端は1991年8月11日付大阪本社版朝刊社会面トップに掲載された記事だった。辛い体験を語り始めた韓国人元慰安婦の女性を「挺身隊問題対策協議会(挺対協)」が聞き取り調査したという内容。植村さんは当時、朝日新聞大阪社会部の記者で、ソウルで証言テープを聞き記事にした。
     女性は3日後、記者会見で金学順(キム・ハクスン)の実名を明かす。「民間業者が連れ歩いていた」と軍関与などを否定する日本政府の答弁に憤りカミングアウト。被害者が沈黙を破る契機を作った。
     金さんらは日本政府を相手取り、謝罪と賠償を求め提訴、93年、日本政府は「河野談話」で軍の関与や強制性、「心からのお詫びと反省」を表明。日本軍「慰安婦」は教科書にも記述されるようになる。
     2014年1月末の週刊文春に〈慰安婦捏造 朝日新聞記者がお嬢様女子大教授に〉と題した記事が掲載された。国際基督教大の西岡力教授は91年の植村さんの記事に触れ、「『挺身隊の名で戦場に連行され』とありますが、挺身隊とは軍需工場などに勤労動員する組織で慰安婦とは全く関係がありません」「捏造記事といっても過言ではありません」などとコメントしていた。
     植村さんが記事にした当時、韓国で「挺身隊」は日本軍「慰安婦」と同じ意味で使われ、日本の他のメディアも、被害当事者たちも同様の証言をしていた。しかし執拗な攻撃がはじまる。植村さんは同年春、早期退職し、神戸の大学で専任教授に就く予定だったが、内定は取り消された。
     バッシング対象になった記事はもう1本。金さんらの訴訟の弁護団の聞き取りに同行、証言を伝えた91年12月25日付の聞き書きである。
     14年8月1日、朝日新聞は慰安婦問題の検証記事を掲載した。「慰安婦狩りをした」などとする故・吉田清治氏の証言について虚偽だとして記事を取り消す一方で、植村さ
    んの記事は「事実の捻じ曲げはない」と断定した。
     しかしバッシングは激しさを増す一方。一部のメディアは攻撃に加担した。非常勤講師に就いた北海道の北星学園大、高校生の長女にまで及んだ。15年1月、植村さんは札幌地裁に西岡氏と文藝春秋社を相手に名誉棄損の裁判を起こす。2月にはジャーナリストの桜井……

  • 18面~19面 在日元政治犯 故・孫裕炯さん 家族が再審請求 40年越し無罪(栗原佳子)

     軍事独裁政権下の韓国で1981年、「北朝鮮のスパイ」にでっち上げられ死刑判決を受け、17年間獄中生活を余儀なくされた大阪市生野区の在日韓国人1世、孫裕炯(ソン・ユヒョン)さん(2014年、84歳で死去)の再審で1月27日、韓国大法院(最高裁)は検察の上告を棄却、孫さんを無罪としたソウル高裁判決が確定した。事件から41年。妻の夫辛花(プ・シナ)さん(91)、次男の明弘(ミョンホン)さん(63)が孫さん亡き後、再審を担い、無念を晴らした。       (栗原佳子)
     判決文などによると、孫さんは81年4月25日早朝、ソウル市内のホテルから情報機関の国家安全企画部(安企部=現・国家情報院)に令状もなく拘束された。当時52歳。仕事の取引先、大阪興銀信用組合のゴルフコンペ参加のため渡航、その後は済州島で妻の夫辛花さんと義兄の遺骨埋葬に立ち会う予定だった。
     済州島入りした夫さんも安企部に連行され、ソウルで安企部の監視下、孫さんに引き合わされた。「北朝鮮に密入国した嫌疑をかけられている」という。夫さんは「家に戻り古いパスポートを探し、待機している人物に渡せ」という安企部の指示通りにした。
     「これで疑いが晴れ、すぐに日本に返してもらえるだろう」と安堵したのも束の間だった。それどころか6月9日、安企部が事件を発表。「マカオやジャカルタなどで北朝鮮工作員と接触した」「北朝鮮のスパイと日本で接触し、韓国に入国して工作活動をした」などという国家保安法違反の容疑。拷問によって虚偽の自白を強い、古いパスポートはスパイ活動の証拠とされ、自宅からは乱数表などが見つかったとされた。済州島の親戚3人も逮捕され、夫さんと長男もほう助罪に問われた。
     孫さんは日本の植民地時代の29年、済州島で生まれた。14歳で大阪へ。50年、済州島出身の両親を持つ夫さんと結婚、2男3女を授かった。高齢の両親のため済州島と往来できるよう朝鮮籍を韓国籍に変更、民団に加入してパスポートを申請したことも「偽装転向」に。民族教育を守る活動も容疑を補強するかたちにされた。
     裁判で孫さんは無罪を主張したが1、2審とも死刑判決。82年7月、大法院は高等法院へ差し戻したが、83年3月、死刑判決が確定した。孫さんは糖尿やぜんそくの持病があり、胃がんの術後でもあった。
     84年8月15日、植民地支配からの解放を記念する「光復節特赦」で懲役20年に減刑。

  • 20面 「北風アウトサイダー」 在日3世「自叙伝」リアルに(栗原佳子)

     大阪出身の俳優、崔哲浩(さい・てつひろ)さん(42)の初監督作品「北風アウトサイダー」が大阪・十三の第七芸術劇場などで公開された。在日朝鮮人3世の崔さんが生まれ育った生野の街を舞台に、三男一女のきょうだいが織りなす人間ドラマ。「8割は実話」という自叙伝的な作品だ。          (栗原佳子)
     物語はキム家のオモニ(母)の葬儀の場面から始まる。オモニの食堂には借金があり、次男チョロ、三男ガンホ、末娘ミョンヒは金の工面に追われる。ある日、15年前に失踪した長男ヨンギが変わり果てた姿で帰ってきてーー。崔さんは物語を大きく動かすヨンギ役。主役、脚本、プロデューサー、監督の4役を務めた。
     崔さんは映画やテレビ、舞台で幅広く脇役として活躍し、「劇団野良犬弾」も主宰する。18歳から役者一筋だが、30歳頃から、映画を作りたいという思いを内に秘めていた。「でも『餅は餅屋』。監督業はしてはあかんと気持ちを抑えていたんです」という。
     一昨年3月、予期せぬ訃報に接した。『半落ち』などの作品で知られる佐々部清監督が62歳で急逝した。崔さんを「ゼロから育ててくれた映画の師匠。佐々部監督がデビュー作『陽はまた昇る』を発表した41歳。気づけば自分がその年になっていた。
     「追悼の思いもあり、撮るなら今だと感じました。コロナで色々な常識が覆され、緊急事態宣言で自分に向き合う時間が増えた。コロナ禍の今だからこそエンタメの灯を消しては……

  • 21面 経済ニュースの裏側 地方再生(羽世田鉱四郎)

     自治体の半数が過疎化とか。どうすれば活性化できるのか、現状と方向性を模索してみます。
     一次産業 農業・林業・漁業などに新しい息吹が見られます。例えば農業。地元の有志や若い人たちで農事法人を設立し、太陽光パネルで埋められている耕作放棄地を農地に戻したり、デジタルネットワークや物流網を整備して地産地消で「稼げる第一次産業」を模索する動きも。行政も2014年に農地バンク(農地中間管理機構)を設立し、借り上げた土地を意欲ある生産者に貸すスキームを設置。田舎に魅力を感じ、地方への定住を希望する人たちも少なくないとか。09年に始まった地域おこし協力隊のうち、6割近くが定住した例も。地域の事情に精通し、資源を生かし、生産から加工・流通まで手掛ける「六次産業化」で稼げる農業や畜産、林業、水産業などにも注目が。自治体や地方銀行などが主体の官民ファンドが支える形。主役は地元在住で意欲あふれる人たち。
     サービス業 地域固有の自然や文化、伝統などの財産を生かし、観光を中心に事業展開が見られます。私は公設民営大学に注目。地方自治体の協力により設置された大学。経営難で私立から公立に衣替えした事例を含め30余りを数えます。地域に密着し、産官学の連携期待も。私の故郷・兵庫県豊岡市でも劇作家の平田オリザ氏が定住し、21年4月に芸術文化観光専門大学が開校。近い将来、アジアでの演劇祭を開催する計画も。
     モノづくり(第二次産業) 地方には、独創的な技術開発で、世界中から注目を浴びている中小企業がたくさんあります。自動車、小惑星探査機、新幹線、リニアモーターカーなど、時代の最先端を走る製品の心臓部や基幹部品を手掛けています。ニッチな市場に特化し、大量注文には応じないため、価格競争力は非常に高い。
     例えば、100万分の1㍉、10億分の1㌘といった、想像を絶する精度で、モノを作る……

  • 22面 会えてよかった 鈴木陽子さん②多摩全生園の資料館と出合う(上田康平)

     自然に資料館に行った
     1993年、多摩全生園隣に資料
    館が開館する直前、新聞記事が出た。
    今、思うと、違和感を持ったあの本
    を読んでからアンテナを張っていた
    かも、と鈴木さん。しかしその著者
    を思い出すこともなく自然に資料館
    に行った。こういうのがあるんだと。
     多摩全生園自治会が主体の
     隔離を批判する資料館
     53年に「らい予防法」が制定され
    たが、治る時代になってきているの
    に終生隔離強化の法であり自治会は
    反対運動に取り組んだ。そのときの
    座り込みの写真も展示されている。
    そして「らい予防法」改正を求める
    署名用紙が置かれていた。過去から
    ずっと現在も闘い続けていることに
    彼女はショックを受けるとともにエ
    ネルギーを感じたという。
     違和感を持ったあの本の中で著者
    が、〈乱暴者〉と言っているのは、
    この闘い続けている人たちだ。本を
    読んでのもやもやが消えた。
     知らないことが多くショック
     資料館で、知らない
    ことが多くショックを
    受けた彼女は細々とで
    も、まず知って、一つ
    ずつ理解していきたい
    と思った。それで帰り
    の電車賃を残し、全生
    園70年の歴史など、買
    えるだけの本を買い、
    貸出用の本も借りて帰
    った。
     隔離は当事者にとってどうだった
    のか。ここ(療養所)でどう生きて、
    暮らしてきたのか。家族とどう関わ
    ってきたのか。園の子どもたちは今、
    どうしているのか。そういうことも、
    とにかく知りたいと思った。
     神奈川県立高校に
     92年から25年勤務
     初任校では6年。倫理専門だった……

  • 23面 落語でラララ まくら(さとう裕)

     まくらと言っても寝具ではない。落語の本題に入る前のおしゃべり。噺の頭につけるのでまくら。漫才の場合はつかみという。以前、ダチョウ倶楽部が「つかみはオッケイ!」と、笑いを取っていたので、ご存じの方も多いだろう。出てきてすぐに観客の心をつかむので「つかみ」。
     まくらは噺の導入部だが、寄席では落語家が今日はどういう噺をしようかと、二、三小咄を振って客の反応を探り、その日しゃべる演目を決めるのに使われた。いや、今もそういう役目にまくらを使う場合もある。いつも同じ小咄だと飽きるだろうと、あれこれ身辺雑記や世間話をまくらに工夫する噺家も。3代目春団治のように全くまくらなしか、お決まりのまくらですっと噺に入る噺家もいれば、かなり長いまくらを振る噺家もいる。若い頃の笑福亭鶴瓶もまくらが長く、本題の噺より長かった場面に出合ったこともある。これが現在の「鶴瓶噺」や「私落語」につながっているのかも。
     まくらの面白さで人気を博したのが十代柳家小三治。もちろん本題の落語のうまさは折り紙付き。講談社から『ま・く・ら』と『もひとつ ま・く・ら』という2冊の本も出している。洋画を字幕スーパーなしで理解したいと50歳を過ぎて、単身アメリカへ語学留学したり(1990年9月)、自分の借りている駐車場に無断でホームレスが住み着いてしまっ……

  • 24面 日本映画興亡史 マキノ省三伝(三谷俊之)

     明治も終わろうとしている時、4大映画会社の合併話が進行していた。マキノ省三が関わっていた京都の横田商会のほか、東京に本拠を置く吉沢商会とMパテー、福宝堂である。合併話の中心は、中国大陸を放浪した大陸浪人でもあるMパテーの梅屋庄吉だった。彼は山師的な人物であるが、中国革命の父と呼ばれる孫文を物心両面で支援し、辛亥革命を助けた。梅屋の主張は「いまや映画事業は家内工業から大企業になっている。全国の百館あまりの上映館を4社で奪い合うのはコスト高になるのみ。4社は手を組んで一つの組織になるべきだ」というもの。実は梅屋は採算度外視した経営で、多額の負債を背負い、背景には自らの窮地を救おうという動機があった。合併計画に横田は反対だったが、梅田は政財界の大物に強力に働きかけ、強引に4社合併の日本活動フィルム株式会社を設立する。後の日本活動写真写真株式会社、いわゆる日活の誕生である。
     横田は、省三と松之助の映画で儲かっていたが、別事業で貿易品を積んだ船が沈んで大きな借財を背負ったこともあって合併に応じる。法華堂撮影所は時代劇専門の撮影所として、日活関西撮影所となり、所長には省三が任じられた。しかし、新会社スタート直後、明治天皇と皇太后が相次いで崩御し、歌舞音曲が停止された。また、欧州では第一次世界大戦誘発の因となるバルカン戦争が始まり、全世界に不況が波及していった。 当初引っ張りだこだった日活株は急激に落ち込んだ。新会社立案の当事者である梅屋は責任をとって辞任し、他……

  • 25面 坂崎優子がつぶやく 独居高齢者のコロナ感染

     オミクロン株がはやりだした頃、「普通の風邪だよね」という言葉をよく耳にしました。「症状が軽い」というイメージだけが先行してしまいましたが、風邪と症状が似ていて感染力が強いと、届いてはいけない人に届きやすくなります。
     そしてそれが身近にも起きました。入院していた義父と、一人暮らし状態の義母がそれぞれ感染したのです。
     義父は肺炎と腸炎で1月急きょ入院しました。幸いすぐに回復し退院を検討している時に、職員のコロナ感染がわかり、院内一斉に検査することになりました。
    陰性だったと聞いてほっとしたのもつかの間、その後すぐに肺炎で高熱を出し、再検査で感染がわかりました。同室の3名すべてが感染しました。すぐに治療が始まり、今は小康状態です。「コロナの薬を投与した」までは聞きましたが、その後の病状はわからず落ち着かない日々です。
     そんな中、一人で自宅にいた義母も感染していることがわかりました。喉が痛くて微熱があったため、かかりつけの病院で検査を受けました。感染を知らせる電話が病院からきて、「感染者に配るしおりとパルスオキシメーターを渡すから取りに来るように」と言われました。歩いて10分ながら症状も出ています。介護認定は受けていない元気な高齢者とはいえ85歳です。その日は冷え込んで各地で雪が降っているような天候。日も落ち暗がり。そんな中で母は出かけたそうです。
     病院の待合は窓を全開にし、外と変わらない寒さ。おまけに長く待たされたといいます。コロナで頑張っていると紹介されてきた大阪の病院です。「寒くてしょうがないので早く渡……

  • 26面~29面 読者からのお手紙&メール(文責・矢野宏)

    不安抱えコロナ検査
    「陰性」思わず拍手

      埼玉県 根橋敬子
     1月29日の土曜日、突然のどに痛みを感じた。万一のことがあるといけないので、見に行く予定にしていたライブをキャンセルし、週明けの月曜日にかかりつけのクリニックへ。駐車場はほぼ満杯で、なぜか誰かしらが乗っている。
     配られた番号は34番だったが、受付で尋ねると「まだ11番なんですよ」とのこと。その患者さんが診察室から出てくる気配もない。待合室は大勢の人たちで混み合っていた。そこで待っていると余計に具合が悪くなりそうだった。受付で帰宅してもいいか聞いたら「電話いただければ、今何番かお知らせします」というので、帰ることにした。ところが、帰宅してすぐに電話が鳴った。「すぐ来てください」。不安を抱え、急ぎクリニックに戻ると小さな個室に通され、新型コロナの検査。「車で待っていてください」と告げられ、合点した。そうか、待機している人たちはそういうことだったのか、と。
     20分ほどでスマホが鳴った。看護師さんの笑顔で結果はすぐにわかった。医師から「陰性ですね。風邪です」と告げられ、思わず自分に拍手した。
    いつもなら、少し先生と言葉を交わしてから帰るのだが、この日はそれどころではない。すでに午後2時を回っていた。「先生もお大事に」「ありがとう」。それだけで診察室を出てきた。
     地域医療にも熱心な医師で、患者の信頼も厚い。愚痴としか思えない話にも辛抱強く付き合っている。過酷な現場の一端を垣間見た気がした。
     (救急車で病院へ行くにも時間がかかる大変な状況で、医療現場のひっ迫は深刻です。「今がピーク」と言い聞かせ、使命感を持って頑張っている医療関係者の皆さんには頭が下がりますね。で、風邪は治りましたか。お大事に)

    ……

  • 28面 車イスから思う事 コロナが奪う母との時間(佐藤京子)

     「新型」と入力すると「新型コロナウイルス」が一番に出てくる。コロナのことなんかパソコンで打ったりしたことがないのになあ。自分が感染すると、重症化するであろうことは想像がつく。少しは関心を持たねばと思うが、心配し過ぎるとウイルスを呼び込んでしまいそうなので目をつむっている。オミクロン株が流行して病床がひっ迫している。飲食店の営業時間もまちまちで、深夜まで開いていたファミリーレストランが午後10時に閉店するようになったが、牛丼店は24時間営業のまま。そうか、お酒を提供するかしないかで、営業時間が決まるのか。でも、行きつけのカフェは午後9時半に閉店している。基準が分からない。
     コロナ禍で生活は変わってきた。まず、マスクだ。最近、マスクをしていない方が違和感を覚えるようになってきた。先日、病院に向かう途中で忘れたことに気づき、あわててコンビニで買った。でも、マスクって本当に予防効果があるのだろうか。不織布マスクといったってペラペラだし。と言って、マスクをしないほどの「論者」でもないので、長いものに巻かれている。最近、不織布マスクを指定する病院もあるが、自分たちに危機感を持たせているのはなんだろうか。
     毎日の感染者数が午後4時45分に更新される。これに合わせた報道と、芸能人の誰々が感染したとの発表を目にするくらいだ。実感がわかない上に、3回目接種をせよと言うわりに、政府の無策でワクチン接種が遅れている。コロナウイルスが出現して2年が過ぎようとしているが、どこかしら自分の中にも、中だるみ感が否めない。
     ただ、コロナ関連ニュースの中で身近に感じるのは、老人ホームの映像が流れたときだ。いったいいつから面会に行っていないのだろう。特別養護老人ホームに入所している母への面会は秋口に2、3回できたが、またすぐに面会禁止になってしまった。認知症の利用者さんも多数いるから、マスクが徹底できない。誰かがかかったら雪崩をうつように広がる。それを考えると、我慢しなければと思うのだが、母との失った時間はあまりにも多過ぎる。最後に会った母は、力なくこちらを見ていたが、自分のことを認識できなくなっていた。寂しいことだ。
     多少とんちんかんなことを言っても、娘として認識してほしかった。この空白の時間を誰……

  • 29面 編集後記(矢野宏)

     「過去に目を閉ざす者は現在にも盲目になる」。第2次世界大戦が終わって40年の1985年5月、旧西ドイツのワイツゼッカー大統領が行った演説の中の有名な言葉だ。戦争責任を正視しなければならないと訴えたあと、「非人間的な行為を心に刻もうとしない者は、またそうした危機に陥りやすい」と続くのをご存じだろうか。さらに講演録を読み進めると、こんな一節も出てくる。「ヒトラーはいつも、偏見と敵意と憎悪をかきたて続けることに腐心してきた」。公務員たたき、教師たたき、組合たたきなど、そっくりではないか、大阪で繰り広げられている手口が。メディアも宣伝に利用したというので、吉村知事の最近のテレビ出演を調べてみた。コロナ感染が急拡大し、まん延防止等重点措置の要請を決めた1月21日(金)に読売テレビ「情報ライブミヤネ屋」、翌22日(土)に読売テレビ「ウェークアップ」「あさパラS」と続けて出演。28日(金)に読売テレビ「かんさい情報ネットten」、2月に入って2日(水)に朝日放送「キャスト」。19日(土)には再び読売テレビ「あさパラS」に出演している。何ともご熱心な。しかも、コメンテーターから大阪が第6波の死者数ダントツなのはなぜか尋ねられ、「陽性者に対する亡くなった割合を全国で見てほしい。大阪が群を抜いて多いとの質問が多いがそうではない。大阪はちょうど真ん中ぐらいになっています」とお得意のすり替え。後日、西淀病院の大島民旗副院長に尋ねると、「大阪の失政を認めたくないための議論。何を言ってるんだという感じ」と一刀両断だった。騙されたらあかん。37年前、ワイツゼッカー大統領は演説の中で「たがいに敵対するのではなく、たがいに手を取り合って生きていくことを学んでいただきたい」と呼びかけている。そして、こう結ぶのだ。「真実を直視しよう」と。         (矢)
     アフガニスタンで取材していた西谷さんから無事帰国を知らせるメールが入った。「帰国しました。ちょっと仕事が集中しているので、今回はパスさせてください」。ということで、連載「世界の中で平和を叫ぶ」はお休みです。

  • 30面 うもれ火日誌(文責・矢野宏)

    1月7日(金)
     午前、元スタッフの森山和彦・晴佳さんが長女さくらちゃんと事務所に。晴佳さんは長野県売木村で観光PR動画などを制作しているという。夜、MBSラジオ「ニュースなラヂオ」プロデューサーの亘佐和子さんが来社。いただいた日本酒を空ける。
     栗原 午後、大阪市中央区で開かれた第1回大阪府・市IR説明会を取材。
    1月8日(土)
     矢野 午後、大阪市中央区のドーンセンターで開かれた英国エセックス大学人権センターフェロー藤田早苗さんの講演「世界から見た日本のヒューマンライツ」を聴講。会場で読者の雨田信幸さん、緒方浩美さんと再会。
    1月9日(日)
     矢野 午後、神戸市中央区の市勤労会館で開かれた阪神・淡路大震災で障害を負った「震災障害者」と東日本大震災で関西に避難している被災者との交流会を取材。
     栗原 午後、神戸市長田区で開かれたミャンマーの少数民族カレン族の正月集いへ。
    1月10日(月・祝)
     矢野 午後、JR東海労新幹線関西地方本部の新春旗開きで講演「今後の政局と改憲勢力の動向について」。夜、「ニュースなラヂオ」。新型コロナ感染拡大を受け、オンラインでロンドン在住のジャーナリスト木村正人さん、関西福祉大教授の勝田吉彰さんにそれぞれ現……

  • 31面 イベントのお知らせ(矢野宏)

     東京電力福島第一原発事故の発生からまもなく11年。京大複合原子力科学研究所研究員で「熊取6人組」の一人、今中哲二さんがこれまでの調査研究から「世界の核被害・核災害」を振り返る。
    【日時】3月19日(土)午後2時半~4時半
    【場所】PLP会館4階
     いずれも、資料代は読者1000円、一般1200円、オンライン視聴、学生、障害者500円。
     当日、YouTubeでのライブ配信を行います。希望される方は「うずみ火ニュース」のホームページをご覧ください。
     新型コロナウイルス感染拡大で施設が使用できなくなる場合もありますので、参加を希望される方はうずみ火事務所に申し込みください。

     真宗大谷派大阪教区の公開講座が3月9日(水)午後6時から大阪市中央区の難波別院で開かれ、新聞うずみ火が昨年制作した空襲体験者の証言DVD「大阪大空襲を語り継ぐ」を上映し、矢野が講演します。参加無料。
     当日はオンライン会議システムZoomを使って配信が行われます。また、緊急事態宣言が出されている場合はZoomのみで開催します。
     お問い合わせは真宗大谷派大阪教務所(06・6251・4720)まで。

     新型コロナの感染拡大が止まりませんが、お花見集いのお知らせです。2年連続で中止しましたが、今年は4月9日(土)正午~大阪城公園西の丸庭園で行います。お弁当や飲み物は各自ご用意ください。
     場所はいつものように西の丸庭園に入って左側斜め奥の桜並木の下です。
     入園料350円が必要です。中学生以下、大阪市民で65歳以上の方は無料。最寄りの駅は、地下鉄谷町線「谷町4丁目駅」です。お間違いなく。

    2月は茶話会・酒話会とも中止します。3月は茶話会が30日(水)午後2時~4時半、   酒話会は4月1日(金)午後6時半~の予定です。

  • 32面 平和学習支えるために 空襲証言DVD②制作へ(矢野宏)

     新聞うずみ火では空襲体験者の証言DVD「語り継ぐ大阪大空襲」の第2弾を制作するため、インターネットを通じて支援を呼びかけるクラウドファンディングに再び挑戦しています。募集期間は2月8日~4月8日で、目標額は50万円です。。 「ネットはわからないが、協力したい。どうすればいいのか」という方もいらっしゃることと思います。ネット以外でご協力いただける方には、ゆうちょ銀口座への振り込み、郵便振替をお願いしています。
     支援コースと、それぞれの返礼を紹介します。
    ①3000円コース
     ブックレット2を進呈
    ②5000円コース
     ブックレット1、2と今回制作する証言DVDを進呈
    ③1万円コース
     ブックレット1、2と今回の証言DVDと新聞うずみ火購読1年分
    ④3万円コース
     ブックレット1、2と今回の証言DVDと新聞うずみ火購読2年分
    ⑤5万円コース
    今回の証言DVDを使った矢野の講演

    ①ゆうちょ銀行
     店名(店番)四〇八
     普通 記号14030  番号22963181
    ②郵便振替口座
     00920・9・173051
     加入者名はいずれも「平和学習を支える会」です。
     郵便局に備え付けの振込用紙に、コース名、郵便番号、住所、氏名、電話番号をご記入の上、振り込んでください。
     新型コロナの感染拡大が止まらない中で申し訳ありません。ご無理のない範囲で力添えお願いします。

    ◆購読・継続方法 新聞うずみ火は月刊の新聞です。ぜひ、定期購読の輪にご参加下さい。
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     ※郵便振替口座 00930-6-279053  加入者名 株式会社うずみ火
     ※りそな銀行梅田北口支店 (普通) 1600090 株式会社うずみ火
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