新聞うずみ火 最新号

2019年1月号(NO.171)

  • 1面~3面 生野コリアタウンフィールドワーク「共生の歴史 脈々と」(栗原佳子)

    日韓対立が続くなか、今年最後のうずみ火講座は全国最大の在日コリアン多住地域として知られる大阪市生野区のコリアタウンのフィールドワーク。12月14日、コリアNGOセンター代表理事で在日3世の郭辰雄(カク・チヌン)さんの案内で、35人の参加者が日本と朝鮮半島の交流の歴史を体感した。 

    JRと近鉄、地下鉄千日前線が乗り入れる鶴橋駅界隈は甲子園球場二つ分のエリアに700店舗、六つの市場や商店街からなる大阪鶴橋市場が広がる。フィールドワークは国際市場やコリアタウンを歩く1時間半のコースだ。
    午後3時、JR鶴橋駅改札からスタート。まず、駅裏手の老舗焼肉店に囲まれた一角で、郭さんが説明した。「生野区は最も朝鮮半島から海を渡ってきた人々の営みが根付いている街です。大事な営みの一つが食べ物屋さん。昔はこんなきれいな店じゃなくて、在日のおっちゃんが駅の裏手や路地の民家の一階で、ホルモンを焼いて手作りのマッコリを提供し、みんなで楽しむエリアでした」
    奥の路地は焼肉店が軒を連ねる通称「焼肉本通り」。10年前は普通の居酒屋や雀荘などもあったが、韓流ブームもあって街の風景が変わったという。「そのときの人の流れによって街は形を変えていく。かつては『まち全体が変な匂いがする』などといわれましたが、2001年には環境庁の『かおり風景100選』に選ばれました。焼肉やキムチの香りが漂うエスニックな街だと。ちょうど日韓サッカーW杯の前年で、いまとは違い、アジアの中で交流を積み重ねていこうという機運があった時期でした」
    ……

  • 4面~5面 日米貿易協定発効へ「押し切られた日本 食の安全に危機感」(矢野宏)

    日米貿易協定が先の国会で承認され、来年1月1日に発効する。日本は米国産の牛肉や豚肉などの関税引き下げを約束したが、米国は日本車の関税撤廃を見送るなど、日本にとって不利な内容ではないかという疑問は残ったままだ。この協定がどんな内容で、私たちの生活にどのような影響を及ぼすのか。NPO法人「アジア太平洋資料センター」共同代表の内田聖子さんに話を聞いた。
    今回の日米貿易協定では、米国産牛肉で現行38・5%の関税を段階的に引き下げ、2033年度に9%にするほか、オレンジは最大32%の関税を25年度までに撤廃するなど、米国の農産品の拡大につながる措置が盛り込まれた。一方で、日本の主要な輸出品目である自動車・自動車部品に対する関税撤廃は先送りされた。
    安倍政権は「日米双方にとってウィンウィン」だと成果を強調し続けるが、内田さんは「日本にとって不利益であるばかりか、不平等な協定だ」と指摘する。
    「米国が離脱したTPP(環太平洋経済連携協定)では、米国の自動車関税について25年かけて撤廃することが盛り込まれていましたが、今回の協定では撤廃時期が示されていないばかりか、米国のライトハイザー通商代表は『自動車の関税は協定に含まれていない』と明言しています。公開された米国側の資料を見てもどこにも書かれていません。米国の自動車業界からも懸念の声は出ておらず、議題に上がったのかどうかも疑問です」
    では今後、撤廃される見込みはあるのか。
    「米国にとって自動車は日本にとってのコメと同じぐらい重要な産業ですので、影響も大きい。ましてや、来年11月には米大統領選挙があります。トランプ大統領にとって自動車産業が広がる米中西部重要な票田ですから、次の交渉でも簡単に撤廃に応じるとは思えません」
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  • 6面~7面 宮古島・陸自配備「過疎の集落にミサイル弾薬庫」(栗原佳子)

    政府が進める南西諸島の自衛隊防衛力強化に伴い、沖縄・九州への陸上自衛隊部隊の新設・増強が加速している。宮古島(沖縄県宮古島市)もその一つだ。3月には野原地区に駐屯地が開設され、10月には保良地区で弾薬庫の建設工事が始まった。現地を取材した。
    市街地から30分あまり。断崖絶壁が続く海岸線沿いに車を走らせ保良(ぼら)地区に入る。警備員が数人ガードしているのが保良鉱山の入り口だ。もうしばらく走れば、島有数の絶景スポット・東平安名崎(ひがしへんなざき)にたどりつく。
    保良鉱山は石灰岩の採石場。広範囲に深くえぐられた岩肌が痛々しい。10月7日、この場所に弾薬庫と射撃場を建設するための造成工事が始まった。それから3週間。ダンプに積まれた土砂が連日、ここから搬入されている。鉱山の背後には民家が立ち並ぶ。近い家は200㍍しか離れていないという。
     沖縄本島から南へ約290㌔。人口5万5千人の宮古島に、政府は陸上自衛隊の地対艦・地対空ミサイル部隊800人を配備する計画を進めてきた。2010年に策定した防衛計画の大綱と中期防衛力整備計画で海洋進出を進める中国を念頭に南西地域の防衛力強化=南西シフトを打ち出し、14年の新防衛大綱と中期防では宮古島のほか与那国島、石垣島、奄美大島への部隊配備を明記した。与那国島には16年に沿岸監視部隊が新設され、3月には宮古島と奄美大島に駐屯地が開設された。石垣島でも造成工事が始まっている。
    宮古島では15年5月、防衛副大臣が来島し、下地敏彦市長に配備を正式に打診した。有力候補地として示されたのはゴルフ場「千代田カントリークラブ」と福山地区の大福牧場の2カ所。隊舎やグラウンド、火薬庫、訓練場などを整備するという説明だった。
    宮古島は川がなく、飲料水の大半を地下水に依存している。大福牧場の地下には重要な水源があることから市地下水審議会が建設不可と結論づける。市長も反対し、防衛省は断念に追い込まれた。
    一方の千代田カントリークラブをめぐっては、地元の千代田、野原地区がそれぞれ住民総会を開き、全会一致で反対を決議した。しかし17年10月下旬、突然造成工事開始。今年3月には開所式が行われ、警備部隊が先行配備された。いまも、敷地内のあちこちで工事が進められ、今年度末には残りのミサイル部隊が配備される予定だという。両集落の反対決議は、建設が押し進められる中、「撤回」という苦渋の決断を余儀なくされた。
    ……

  • 8面~9面 関電・第三者委員会「刑事訴追避けるガス抜き」(粟野仁雄)

    堂島川ほとりの関西電力本店ビルで12月15日、同社役員らが高浜原発の立地する福井県高浜町の森山栄治元助役(故人)から多額の金品を受けていた問題を調査中の第三者委員会の会見があった。
    但木敬一委員長ほか、貝阿弥誠、奈良道博、久保井一匡委員ら3委員と司会役の事務局代表が出席した。いずれも弁護士だが但木氏は元検事総長。第三者委員会といっても関電が指名する。そこに司法界の「超大物」をトップに据えられることは関電の力が見て取れる。
    但木氏は「100人以上の聴取を終え、関係会社等600人の書面調査も行った」「グループ会社の社員も含めて、情報収集するホットラインを設置。消去された役員のパソコン内容やメールも復元させる作業も進めている」とした。しかし「多くが既に亡くなっており解明が難しい」とし、調査の内容や対象者は伏せ「年度内の最終報告発表も微妙だ」などと話した。
    「社の内部報告書の発表のように、墨塗りだらけになるのか」という質問に但木委員長は、「1万円くらいの中元をもらった人の名をすべて出すことはある意味、社会的制裁になりますから」などと言葉を濁した。
    その社内報告書をまとめたのが関電外部委員の小林敬弁護士。厚労省幹部だった村木厚子氏が「郵便不正事件」の冤罪事件で特捜検事による証拠改ざんが発覚した時の大阪地検検事正だ。
    これに先立つ12月13日、市民団体「関電の原発マネー不正還流を告発する会」が、会が募った3272人が告発人になった告発状を大阪地検特捜部に提出した。役員ら12人に対する告発容疑の柱は以下だ。
    ①会社法の特別背任罪・八木誠元会長、岩根茂樹元社長ら4人は、森山氏が顧問だった町内の吉田開発に正当な発注額を超える金額で業務発注し会社に損害を与えた。
    ②会社法上の収賄罪・吉田開発などに業務を発注する便宜供与のために、森山氏が贈った金品を関電役員らが受け取った。③会社法上の背任罪・原子力事業本部長や高浜原子力発電所所長らは、不当な高額で原発関連の工事を発注した。
    ……

  • 10面~11面 ヤマケンのどないなっとんねん「無関心が基盤 最長政権」(山本健治)

    私物化・忖度・改ざん・捏造・隠蔽・隠滅・廃棄・印象操作・統計トリック・対米追従・兵器爆買い・物見遊山バラマキ外交・論功行賞友達内閣・9条骨抜き改憲強行内閣、まだまだ挙げようと思えば挙げることができるが、これが憲政史上最長の安倍政権に対する形容詞である。こんな政権を存在させ、最長記録を伸ばさせていることを心から恥ずかしいと思う。
    森友・加計疑惑、統計操作疑惑、大臣が政治資金規正法違反や公選法違反の疑いで次々に辞め、「任命責任は私にあります」と言いながら何の責任もとらないうちに、「桜を見る会」をめぐって、またしても安倍首相夫妻による私物化と政治資金規正法や公選法違反の疑いが明らかになったが、説明責任は果たすと言いながら、追及されるとボロが出て退陣に追い込まれる可能性があるので、今回も関係者が口裏を合わせ、関係書類を即刻廃棄し、一方的な説明だけで逃げ、国会を幕引きした。
    が、「桜を見る会」の名簿について言えば、第1回の吉田茂首相の時から、また安倍首相の祖父である岸信介首相の時の名簿も公文書として永久保存扱いにされ、憲政資料館で閲覧できるようになっている。安倍首相の時代になって廃棄するようにしたのは、よほど都合が悪い人物を招いていたからだと思われても仕方がないだろう。
    これだけ信頼が根底から覆されるような疑惑が明らかになれば、いくら何でも政権内部、与党から厳しい批判と辞職を求める声、自浄作用が働いて、首相はとっくの昔に退陣を余儀なくされているはずであり、「信なくば立たず」という自覚を持っている首相なら自ら退陣を決意していたはずであるが、安倍首相にも与党幹部にも関係幹部官僚たちにも責任感、倫理・道徳、信念・矜恃のかけらもみられない。先日亡くなった中曽根康弘元首相はロッキード事件などで政治倫理の重要性が叫ばれた際、「リンリ、リンリと、鈴虫のようにうるさい」と言ったことがあるが、元首相の「戦後政治の総決算」をまねて「戦後レジームからの脱却」を掲げている安倍首相もそう思っているのだろう。
    ……

  • 12面~13面 世界で平和を考える「中村哲さんを悼む」(西谷文和)

    2010年1月、アフガニスタンのジャララバードを訪問した。西から流れくるカブール川と北からのクナール川の合流点に発展したアフガン東部の最大都市。クナール川を遡るように北へ進む。そこにお墓があれば、お参りさせてもらいたかったからだ。
    08年8月、伊藤和也さん(享年31)が武装勢力に殺害された。NGO「ペシャワール会」の農業支援者として、アフガン農民と一緒に用水路建設や農地開拓などに励んでいた。「ミスター・イトーのことなら、あそこの事務所で聞くといい」。地元住民の案内で木造平屋建ての家屋へ。
    「やぁ、よく来たね」。久しぶりに聞く日本語と共に現れたのが中村哲さんだった。「ほ、本物や」。医師でペシャワール会現地代表。『医者、井戸を掘る』『医者、用水路を拓く』などの著書があり、大ファンだった私はこの思いがけない出会いに感激した。
    中村さんの案内で用水路建設工事現場へ向かう。砂埃をあげてジープが丘を駆け上がり、峠を越える。眼下に広がったのは…緑だった。クナール川から引き込まれた水が砂漠を緑に変えていた。「アフガニスタンを本来の緑豊かな国に戻したい」。伊藤さんの遺志は、この用水路に引き継がれていたのだ。
    「この辺りは急激に砂漠化したんです」。中村さんによると、戦争も原因の一つだがもっと大きな問題は干ばつだという。かつてはヒンドゥークシュの山々に降り積もった雪が春になって流れ出し、麓の大地を潤していた。しかし温暖化で冬の雪が雨になり、春を待たずに流れ去ってしまう。難民たちは「戦争難民」であり「気候難民」であった。
    ……


     「井戸ではダメ、川から直接水を引き込むしかない」。中村さんがクナール川からの用水路建設を決意したのは03年3月。米軍がイラク戦争を始める1日前だった。それから7年、ガンベリー砂漠に用水路が通り、黄色い大地が小麦畑に変貌していく。「用水路は全長24・3㌔。この水路だけで約15万人の命が救われます」。すでに用水路は開通していた。あとはこの水を畑に引き込むだけ。人々が手作業で水路を建設していた。
     「600人を雇っています。『水路ができた』と聞いて、彼らは戻ってきたのです」。水路建設の労賃で一息ついた後、彼らはこの地で農業を営む。「命の水」が人々に笑顔と希望を与え、そして共同体=村が形成される。
     アフガンはもともと農業国。40年以上続く戦争によって、農民たちは難民となり、耕作地は砂漠化した。水さえあれば彼らは自立し自活できる。「この運河で約3万4千㌶の土地が生き返ります。福岡市と同じくらいの面積ですね」。福岡出身の中村さんがつぶやく。運河は山の中腹を走る。「高いところを通せば、運河からの浸透水が麓へ。ご覧なさい、あそこもここも小麦畑になっているでしょ」。石造りの運河では約7割の水が下流に運ばれ、3割が地下に浸透する。だから運河より低い土地は緑に変わる。
    ……

  • 14面~15面 ゴジラと憲法「公害怪獣『ヘドラ』」(高橋宏)

    ゴジラについて講演や勉強会をした際、参加者から「第1作『ゴジラ』以外にお勧めのゴジラ作品はありますか」という質問をよくいただく。ゴジラという怪獣が発するメッセージは第1作に凝縮されているので、特に他の作品を勧めることを私はしてこなかった。よほどのゴジラファンでもない限り、第1作以外の全ての作品を見る必要はないと考えている。
    あえて勧める作品があるとしたら、1971年公開の第11作『ゴジラ対ヘドラ』を挙げる。「昭和シリーズ」のゴジラは、64年公開の第4作『モスラ対ゴジラ』までは「人類を破滅に導く脅威」として描かれていたが、それ以降は人類のために、時には人類と協力しながら外敵(他の怪獣、宇宙怪獣や宇宙人、あるいは人類の平和に敵対する組織など)と戦う存在となり、69年公開の第10作『ゴジラ・ミニラ・ガバラ・オール怪獣大進撃』からは「正義の味方」「子どもたちの味方」という存在になっていく。メッセージ性も薄れ、内容もほとんど「怪獣プロレス」となっていくが、その中で異彩を放っていたのが『ゴジラ対ヘドラ』であった。……
     この作品に登場するヘドラは、別名「公害怪獣」であり、宇宙から飛来した地球外生物がヘドロと化合して生まれたという設定だ。この頃の日本は、60年代後半から顕在化してきた四日市公害をはじめとする公害・環境問題が深刻化し、巨大科学技術の開発について疑問や批判が強まってきた時期であった。核をテーマとした第1作以来、公害という社会問題を取り上げた作品として注目に値する。

  • 16面 自衛隊の中東派遣「法の拡大解釈懸念」(矢野宏)

    政府は年内にも海上自衛隊を中東へ派遣するため、12月23日にも閣議決定する方針だ。護衛艦1隻と、海賊対策でソマリア沖に派遣中のP3C哨戒機を活用し、活動範囲はオマーン湾やアラビア海北部、アデン湾とし、ホルムズ海峡は除外する。なぜ自衛隊派遣なのか。政府の狙いは何か。東京新聞論説委員の半田滋さんに話を聞いた。
    6月にはホルムズ海峡付近で日本関連のタンカーが攻撃されたが、現状では日本関連の船舶への攻撃が頻発しているわけでもない。なぜ、自衛隊を中東へ派遣するのか。
    半田さんは「今回の派遣は米政府が呼びかけた『有志連合』に参加するのではなく、独自派遣。米政府に嫌だとゼロ回答はできないし、かといってイランとの伝統的な友好関係も壊したくない。そこで出した苦肉の策が有志連合と一線を画して独自に派遣する形を取った」と指摘する。
    派遣された自衛隊は中東で何をするのか。半田さんは「やることはない」という。
    「政府は日本の船舶を安全に航行させるための情報収集と言っているが、米国とイランがにらみ合うホルムズ海峡、イランを刺激するペルシャ湾には入らない。これほどまでに目的があいまいな海外派遣は初めてです」
    自衛隊を海外派遣する場合、「テロ対策特別措置法」や「イラク特別措置法」などの特別措置法を制定してきたが、今回の派遣は「防衛省設置法」を根拠としている。
    ……

  • 17面 黒塗り「森友文書」控訴審「値引き根拠 開示命じる」(矢野宏)

    学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐり、国が売却額と値引きの理由を開示しなかったのは違法だとして、大阪府豊中市議の木村真さんが国に11万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が12月17日、大阪高裁であった。中本敏嗣裁判長は、売却額の不開示のみを違法と判断した一審判決を変更し、「値引きの根拠は公表すべき重要な情報だ」として、国に全額の支払いを命じた。
    木村さんは豊中市内の国有地が森友学園に無償貸与され、小学校建設が進められていることを知り、2016年5月に行政文書を情報開示請求した。財務省近畿財務局から公開された文書は黒塗りだらけ。木村さんは市民らと「森友問題を考える会」を設立。その後、国有地が森友学園に売却されたとわかり、売買契約書の開示請求したが、再び真っ黒だったため、17年2月に開示を求めて大阪地裁に提訴した。国は一転して8億円余りが値引きされた売却額を公表。木村さんは「精神的苦痛を受けた」と訴えを変更し、国に対して損害賠償を求めた。
    一審の大阪地裁は5月30日、「国有地の売買代金は、財政法の趣旨に照らして公表されるべき」「平成25年度から28年度までに随意契約で売却された104件のうち、金額が非公表とされた事例は本件以外ない」などと、売却額の不開示を違法と判断。国に3万3000円の賠償を命じたが、値引き理由については「小学校建設予定地の埋設ごみの存在が公になると保護者に心理的嫌悪感を与え、学園の利益を害する恐れがある」と指摘。不開示にした国の対応を認めたため、木村さんは6月11日、一審判決を不服として大阪高裁に控訴した。
    控訴審では「議論は尽くされた」と告げられ、1回のみの審理で結審。証人申請も却下されたため、木村さんらは「棄却されることを想定して」この日を迎えたという。
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  • 18面 関電金品受領問題「市民3272人が告発」(矢野宏)

    関西電力の役員らが高浜原発のある福井県高浜町の元助役から多額の金品を受け取っていた問題で、弁護士らでつくる市民団体「関電の原発マネー不正還流を告発する会」が12月13日、会社法の特別背任や収賄などの疑いで、関電の八木誠前会長ら12人に対する告発状を大阪地検特捜部に提出した。告発する会が全国から募った告発者は3272人に上り、特捜部がこの告発状を受理するかどうか注目されている。 
    告発状によると、12人は会社法の特別背任や背任の容疑にあたるとし、元助役が顧問を務めた地元の建設会社「吉田開発」に原発関連工事費を水増し発注した上で還流させ、関電に損害を与えた疑い。収賄容疑は4人で、元助役に工事情報を提供した見返りに金品を受け取った疑いがあると主張している。
    告発する会は大阪地検へ告発したあと、大阪市北区のエルおおさかで報告会を開き、告発者や支援者ら50人が参加した。「原子力発電に反対する福井県民会議」事務局長の宮下正一さんが「告発日を迎えることができたのは告発者の『不正を働く関電幹部を許さない』という決意によるもの」と述べ、これまでの経緯を報告した。告発する会では10月24日の発足以降、告発者を募ってきた。目標は1000人だったが、締め切りの12月10日までに送られてきた委任状は関西だけで1598人、47都道府県から目標の3倍以上が集まり、異例の多人数による告発となった。…… 

  • 19面 経済ニュースの裏側「水の考察」(羽世田鉱四郎)

    命に欠かせない水。新興国などの経済発展や工業化に伴い、世界で水の需要が急激に高まっています。また、食糧増産のためのかんがい農業には大量の水が必要で、水不足にさらに拍車をかけています。1㌔の穀物に1千倍(1㌧)以上の水が必要とのこと。2017年で、8億4千万人が水不足に悩み、下痢などで子供が毎日800人死亡しているとの報告もあります。また飲み水だけでなく、23億人の人たちにトイレがありません。こういった背景から、水ビジネスの市場は、今の4兆円から、25年には110兆円に膨れ上がるとの見方も。この水ビジネスを主導するのは、ヴェオリア(仏)、スエズ(仏)、テムズウォーター(英)です。
    一方、命に欠かせない水を商売にしているため、大きな問題も。大量採水が人命と人権を脅かしています。「ボリビア、マニラ(フィリピン)、ジャカルタ(インドネシア)、米アトランタなどで水道料金が2~5倍に高騰、世界37カ国で、00~15年の間に水道235カ所が、再び公営化(民から官に)されました」(ジャーナリスト福田晃広氏)。また月刊「選択」11月号によれば、「世界最大の食品メーカー、ネスレ(スイス)は、自社のミネラルウォーターを生産するため、住民の大切な水源地から大量に採水し、米ミシガン州、カリフォルニア州、仏ヴィッテル村、ナイジェリア、パキスタンなどで、水資源の枯渇や水質汚染を起こしている」と報じています。
    ……

  • 20面 会えてよかった「武村豊さん⑧」(上田康平)

    豊さんは女学校卒だったので、17歳のとき仮免教員として船越(現南城市)初等学校で働き始める。人々が避難から帰り、子どもたちの教育が始まった頃だったという。
    2校目は東風平初等学校で、その次の開南幼稚園(那覇市)のとき中央教育委員会の夜間や夏季講習を受け、2種、1種免許を取得、正教員になる。その後、那覇市の開南小学
    校、真和志小学校、若狭小学校、安謝小学校に勤め、泊小学校を55歳で退職。38年の教員生活だった。
    親戚のおばさんが夫になる人と会わせようとした。「早く結婚しないと男いないよ」
    豊さんは「親いない。早く落ち着かないとと結婚」。夫は「人がいい、お友だちも大事にした人」だった。
    おばあちゃん(夫の母)と同居し、子育て、仕事を続けた。「おばあちゃんは優しく、すごくいい人。人との付き合い方、人の道を教わった」
    一方、16歳で別れた母からは、その背中を見て多くを学んだ。母はまことの人だった。
    白梅同窓会は『平和への道しるべ 白梅学徒看護隊の記録』を戦後50年の1995年に
    まとめている。
    記録係の一員だったという豊さん。同窓会で『平和への道しるべ』をまとめることによって、自信を持って証言活動ができるようになった。
    今日まで、子や孫の世代の人に、自分と同じ轍を踏ましてはならないからと証言活動を続けている。
    最近、厚生労働省の遺骨DNA鑑定を申し込んだが分からなかった。
    「あきらめました。かえって石ころの方に魂、乗り移ってるのではと思う」。だけど2019年度からDNA鑑定の対象拡大との報道もあり、最後まで期待している。
    自分が反対したため、母、姉も疎開せず、後に本島南部で戦没したと今も心をいためる豊さん。
    「悪かったとの思い、亡くなるまで持ち続ける。あっち行ってから、謝りますと毎日、仏壇に手を合わせている」「でも50何歳の母、90歳以上の私、わからないのでは」
    つらい思いを少し笑いを誘いながら話された。
    戦争で死ぬような目に遭い、母と姉、友を亡くし、異郷で傷ついた兵隊、亡くなった母の背で泣く子を見た。苛烈な野戦病院、激戦地の逃避行、捕虜生活を経験。また進学の夢
    もかなわず、戦後は生き残った者の辛さを持ち続けてきた。
    この体験からくる豊さんの戦争反対の思い。私は伝えていきたいと思っている。  
    …… 

  • 21面 落語でラララ「ムシできない腹のムシ」(さとう裕)

    腸内細菌や腸内フローラという言葉を近頃よく耳にする。顕微鏡で腸の中を覗くと、腸内細菌がウヨウヨ。まるで植物が群生している「お花畑(英・flora)」のように見えるので、腸内フローラと呼ぶようになったとか。この腸内細菌が、私たちの体調にさまざまな影響を与えているらしい。
    私たちのご先祖様は、腹中の虫にうすうす気づいていたようだ。虫の居所が悪いとか、虫が好かん、腹の虫がおさまらん、などと様々に言い表してきた。昼時分、グーッとすきっ腹を知らせてくれる虫もいる。この虫はいい奴か悪い奴か。落語にも、腹に疝気(せんき)の虫が棲むという噺がある。
    疝気の虫は手が5本、目が二つ、足が3本という。そばが大好物で、トウガラシ水が苦手。そばを食べると元気が出て、腹の中で暴れて腹痛を起こす。トウガラシ水がくると苦しいので人間の別荘、睾丸の中へ逃げ込むのだと。その話を、ひょんなことから疝気の虫から直接聞いた男。以前から疝気に苦しむ竹の家へ。女房に言って竹にそばを食べさせ、苦しみだしたらトウガラシ水を流し込み、退治しようとしたが、別荘に逃げ込むのでうまくいかない。そこで、竹にそばを食わせ、すぐに女房と接吻させた。何度もそばとトウガラシ水の攻撃に困っていた疝気の虫、ここぞとばかりに女房の腹へ移り住む。苦しむ女房に、トウガラシ水を飲ませた。と、慌てた疝気の虫は逃げ出したが、あー、別荘がない!……

  • 22面 100年の歌びと「人生いろいろ」(三谷俊之)

    死んでしまおうなんて 悩んだりしたわ/(中略)/人生いろいろ 男もいろいろ/女だっていろいろ 咲き乱れるの

    ソウル五輪が開催された1988(昭和63)年、日本では情報化時代の大疑獄、リクルート事件が政界を揺り動かしていた。この年、島倉千代子は『人生いろいろ』で日本レコード大賞最優秀歌唱賞を受賞し、紅白歌合戦にも復帰出場した。作詞は中山大三郎、作曲はかって島倉に名曲『愛のさざなみ』を提供した浜口庫之助である。中山は「お千代さんの人生を書いてみようと思った。深刻な歌詞ではつまらない。『いままでのことは笑い話にしてこれから生きるのよ』というのを書いた」と歌誕生のいきさつを語っている。『島倉千代子という人生』を書いた田勢康弘は、この曲について「他の歌手では絶対にヒットしなかっただろう。明るく歌う島倉の表情の奥に隠された波乱の人生を思いながら人はこの歌を聴くのである」と述べている。
    島倉における「波乱の人生」とはどのようなものだったのか――。7歳の時、疎開先の長野で井戸から水の入った瓶を運ぶ時に割り、左手首から肘にかけて大けがし、出血多量で死線をさまよった。47針の傷跡は小学校でいじめを招き、それから外にも出ず口をきかない子供になった。歌との出合いは、娘を案じた母の思いからだった。母が風呂場で教えた『リンゴの唄』で歌が好きになり、各地で行われていた「のど自慢大会荒らし」となった。16歳だった54(昭和29)年、コロムビア全国歌謡コンクールで優勝。翌55年、『この世の花』でデビューした。伸びのある高音と細かく震える儚さを感じさせる歌い方が人々の心をつかんだ。
    ……

  • 23面 坂崎優子がつぶやく「議論ふい『人生会議』ポスター」

    芸人の小籔千豊さんを起用した「人生会議」のPRポスターが批判を受け、予定していた自治体への発送が中止されました。
    ポスターは、ACP(アドバンス・ケア・プランニング)の普及啓発のために厚労省が作ったものです。ACPとは、人生の最終段階でどんな治療やケアを受けたいかをくり返し家族や医師らと話し合っておく取り組みのこと。ACPという略語では社会に浸透しにくいことから、愛称を公募し「人生会議」と名付けられました。
    ポスターは酸素チューブを鼻につけ、病院のベッドに横たわる小籔さんの写真に文章が添えられ「あーあ、もっと早く言うといたら良かった! こうなる前にみんな人生会議しとこ」と訴えます。死を茶化しているようにもとれ、公表されてすぐに患者会、さらに医療者からも抗議の声が上がりました。
    一方「どこが問題なのかわからない」「事前に話し合うことは大事」「印象に残る」と好意的に受けとめる声も多く、時間が経つにつれ患者会の人たちをクレーマー扱いするSNS投稿も出てきました。
    ……

  • 24面~29面 読者からのお手紙&メール

    私人の首相夫人に
    なぜ推薦枠あるの

    兵庫県姫路市 谷野勉
    安倍首相の通算の在職日数が11月20日で2887日となり、桂太郎を抜き憲政史上最長となりました。自民党内に有力な対立候補がいないこと、野党の不甲斐なさに助けられた7年間だったと思います。朝日川柳に「血税で夫婦がもてなす花の宴」という句が出ていましたが、まったく同感です。
    首相主催の「桜を見る会」に支持者らを招くなど、安倍首相による会の私物化や「前夜祭」の公職選挙法違反の疑惑などが指摘されていますが、首相自身の神経をどう理解すればいいのでしょうか。
    森友学園問題の時には、「総理夫人は私人である」と閣議決定までして野党からの国会招致を拒否しましたが、桜を見る会では私人であるはずの昭恵夫人による推薦枠があったことも判明します。まさに夫婦で国民の血税を使い、自分たちの支持者もてなす。これこそが政治の私物化ではないですか。
    記者たちの前で言い訳しただけで終わりにしないで、国会で堂々と野党の質問に答えていただきたい、それが責任を取るということです。野党も今度こそしっかり追及していただきたいものです。
     (説明責任を果たすと言いながら、安倍首相は質問が重ねられない参院本会議でこれまでの「言い訳」を述べただけ。野党4党が会期延長を求めましたが与党は拒否。閉幕を受けての記者会見で首相は改憲に強い意欲を示しましたが、疑惑をごまかす首相に、改憲を語る資格はありません)
    ……

  • 26面 車イスから思う事「街も人も変化している」(佐藤京子)

    街で障害を持つ人や車イスドライバーをよく見かけるようになった。
    自分がマイカーだけでなく、公共交通機関の利用が増えたこともあるだろう。10年前と比べて街の中のバリアが減ってきたこともあるのかもしれない。現在の家に引っ越してから数年間は、家から最寄り駅までの道のりすら知らないくらい、公共交通機関を使わなかった。駅にエレベーターがなかったからだ。いつの間にか、駅にエレベーターができ、妙なコンプレックスがなくなった。今では、目的地の駐車料金と電車賃を比べて、地下鉄に乗ることも少なくない。
    街に出ることが増えた分、車イスドライバーを見かけることが多くなったのだろう。店の入り口も段差が解消され、高齢の人や杖を使っている人も入りやすい店が増えた。
    さらに、一昔前は障害を持つ人に対して冷たかった。そう感じていたのは自分だけだろうか。ところが最近は、30歳代前後のファミリー層から温かい対応を受けることが多い。義務教育の中で、障害のある人についてや高齢者について学ぶ機会が増えてきたことも要因の一つかもしれない。ただ、関東圏は関西圏に比べると人権の授業がないといった地域差はあるだろう。この差がどのように出ているのか関心が深い。
    次に感じるのは、40歳代以降の年代の変化だ。エレベーターなど混んだ場所へ車いすで乗り込んだ際、「チッ」という舌打ちを聞かなくなってきた。高齢の人とは障害者はかぶる部分があるためか、微妙な緊張感でバランスが取れているようである。
    ……

  • 30面 うずみ火掲示板「東京、大阪で忘年会」(矢野宏)

    師走に入り、恒例のうずみ火忘年会が12月7日に東京で、1週間後の14日には大阪で、それぞれ行われ、大いに食べて飲んで語り合って交流を深めた。
    東京は新宿2丁目の「隋園別館」で行われ、「車イスから思う事」を連載中の佐藤京子さんや黒田ジャーナル時代、矢野の後輩でライターの神田憲行さんら10人が参加した。幹事の鷲尾峻一さんの発声で乾杯したあと、話題は台風19号被害に。川崎市の小此木喜美代さん、田中好行さんが多摩川の氾濫について振り返った。二次会から原田信宏さんや毎日新聞記者の青島顕さんと鵜塚健さんが合流した。
    大阪は淀川区の韓国料理店「セント」で開かれ、「100年の歌びと」を連載中の三谷俊之さんら40人参加。還暦を迎えた矢野にお祝いの言葉が寄せられ、「来年は新聞うずみ火が創刊15年です。秋ごろお礼の会をやります」。

  • 31面 うもれ火日誌(矢野宏)

    11月2日(土)
     矢野 午後、日韓対立を超えて友好を願う「ナンジャン」が大阪市天王寺区の統国寺であり、MBSラジオディレクターの亘佐和子さんと取材。
    11月4日(月)
     矢野 夜、MBSラジオ「ニュースなラヂオ」。ゲストは耳の聞こえない「手話エンターテイメント発信団oioi」の岡崎伸彦さんと中川綾二さん。「聞こえない世界」とはどういうものか、手話のおもしろさについて、など、唇の動きを見て答える2人。笑いありの楽しい番組に。
    11月5日(火)
     矢野 午後、ラジオ関西「時間です!林編集長」に出演。中国残留孤児と、支援する兵庫の会事務局長の水野浩重さんがゲスト出演。
    11月7日(木)
     栗原 朝、種子島へ。「戦争をさせない種子島の会」の和田伸、香穂里さん夫妻の車で、島内を案内してもらう。
    11月8日(金)
     西谷 13回目のネットラジオ「路上のラジオ」をアップ。
     高橋 朝、和歌山放送ラジオ「ボックス」出演。
     栗原 和田夫妻と一緒に島内をまわり取材。種子島空港到着直前の立ち寄り先で左足の第五中足骨を骨折(通称・下駄ばき骨折)。
    11月9日(土)
     矢野 午後からダブル講演。大阪市北区のPLP会館で開かれた「憲法のつどい」で「日韓対立をどう乗り越えるか」と題して特別アピールしたあと、エルおおさかへ。「広範な国民連合・大阪」の緊急学習討論会で講演「日韓の歴史認識から再出発を」
    11月10日(火)
     西谷 午後、泉大津市立勤労青少年ホームで「世界の現状と憲法9条」と題して講演。
    11月11日(月)
     矢野 夜、MBS「ニュースなラヂオ」。「政権の緩み」と題して時事通信社解説委員の山田恵資さんに「桜を見る会」などについて話を聞く。
    11月12日(火)
     矢野 午後、マリアージュ彦根で「彦根愛知犬上職業対策連絡協議会」主催の「企業と行政の交流研修会」で「常識を疑え!フェイクニュースの見分け方」と題して講演。
     西谷 午後、神戸・新長田勤労市民センターで神戸医療生協主催の平和学習会で講演。
    11月13日(水)
     西谷 昼過ぎ、ラジオ関西「ばんばひろふみ!ラジオDEしょー!」で「桜を見る会」疑惑について語る。
    11月15日(金)
     夜、クレオ大阪西でうずみ火講座。「在日韓国研究所」代表の金光男さんが日韓対立の背景について講演。
     高橋 朝、和歌山放送ラジオ「ボックス」出演。
    11月16日(土)
     矢野、栗原 朝、福島入り。いわき市の読者の矢吹道徳さんに台風19号の被災地を案内してもらう。翌17日に帰阪。
    11月18日(月)
     矢野 夜、MBS「ニュースなラヂオ」。「疑惑の桜」と題して神戸学院大教授の上脇博之さんに話を聞く。
    11月21日(木)
     矢野 昼過ぎ、ラジオ大阪「里見まさとの早起き情報スタジオ」収録。桜の会について解説する(23日放送)。
    11月22日(金)
     夕方、新聞うずみ火12月号が届き、発送作業。小泉雄一さん、樋口元義さんが助っ人に。
    高橋 朝、和歌山放送ラジオ「ボックス」出演。
    11月23日(土)
     午後、「第24回平和を訴えるコンサート」が此花区民ホールであり、矢野は日韓問題について講演し、友井健二さん率いるバンド「フレンズⅡ」の演奏で反戦歌2曲を披露。
    11月25日(月)
     矢野 夜、MBSラジオ「ニュースなラヂオ」。香港で取材中の立教大教授の倉田徹さんに電話で話を聞く。
    11月27日(水)
     午後、事務所でお茶を飲みながら交流を深める「茶話会」。
     西谷 昼、ラジオ関西「ラジオ関西「ばんばひろふみ!ラジオDEしょー!」
    11月28日(木)
     栗原 昼、宮古島へ。30日まで、着工が強行された宮古島市保良の弾薬庫造成工事現場や同市千代田の駐屯地周辺を取材。
    11月29日(金)
     矢野 午後、来社した大村和子さん、佐々木泰子さんと2月8日の講演打ち合わせ。夜、お酒を飲みながら定岡由紀子弁護士から憲法を学ぶ「憲法BAR」
     高橋 朝、和歌山放送ラジオ「ボックス」出演。

  • 32面 うずみ火講座の予定(矢野宏)

    2020年のスタートを飾る1月の「うずみ火講座」は10日(金)、現地で取材を重ねる玉本英子さんに映像を交えながら報告していただきます。
    玉本さんからのメッセージです。
    昨年10月上旬、アメリカのトランプ大統領は突然、シリア、トルコ国境地域の米軍部隊を撤収させました。これを受け、シリア北部のクルド勢力を「テロ組織」とみなすトルコが越境攻撃を開始、空爆や砲撃で住民の死傷者が相次ぎ、10万人超が避難民となった。一方、隣国イラクでは過激派組織「イスラム国」(IS)に迫害され、拉致された少数派ヤズディ教徒の子どもたちが解放後も苦しい状況に追い込まれています。シリアやイラクで何が起きているのか、人々はどんな思いでいるのでしょうか。同じ時代を生きる人々の現実を知り、戦争と平和について一緒に考えてみませんか?
    【日時】1月10日(金)午後6時半~8時半
    【会場】大阪市此花区西九条の「クレオ大阪西」2階の研修室
    【資料代】読者1000円、一般1200円、学生・障害者700円


    2月のうずみ火講座は7日(金)午後6時半からクレオ大阪西で開催します。朝日新聞ソウル支局の武田肇記者に講師依頼したところ、「大阪に戻ってからのスケジュールはまだわかりませんが、特別に出張を命じられなければ大丈夫だと思います」という返事をいただきました。


    3月のうずみ火講座は14日(土)午後2時から、大阪市立西区民センターで「東京電力福島第一原発事故から9年、その現状と課題」(仮題)と題して、今年も「熊取6人組」の一人で、京都大複合原子力科学研究所の今中哲二さんに講演していただきます。予定に入れておいてください。

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