新聞うずみ火 最新号

2019年2月号(NO.160)

  • 1~3面 阪神・淡路大震災から24年「幾多の試練 乗り越えて」(矢野宏)

    震災後、神戸市の長田神社前商店街で酒店を営んでいた岡田征一さん(80)、育代さん(76)夫妻がコンビニに改装して10年後に長男が事故死。昨年夏には市と結んでいた「借り上げ復興住宅」の20年契約が切れ、賃貸マンションに改装するための借金が加算されて5800万円に…。

  • 4~5面 奄美大島ルポ「開設迫るミサイル基地」(栗原佳子)

    豊かな自然に恵まれ「東洋のガラパゴス」とも称される奄美大島。沖縄・やんばるなどとともに今年、世界自然遺産の登録を目指す島でいま、山や森を切り開き2カ所で陸上自衛隊ミサイル基地の大規模な工事が進んでいる。3月末に迫る駐屯地開設を前に現地を取材した。

  • 6~7面 メディア幹部の「夜回り」 権力監視どこへ?首相と会食の日々(矢野宏)

    安倍首相がどこで誰と会食しようが結構だが、これだけは見過ごせない。安倍首相と大手メディア幹部との会食だ。「ジャーナリズム本来の役割は権力監視、政治権力とは一定の距離を置くべき」という戒めはすでに死語になったのか。新聞の「首相動静」から、昨年1年間のメディア幹部との会食と、政権を支える「ご褒美」として与えられるとも言うべき首相への単独インタビューを抜き出してみた。

  • 8~9面 北方領土問題「『本音と建て前』の板ばさみ」(粟野仁雄)

    1月14日、河野外相はモスクワでラブロフ外相と会談した。4時間の会談後、2人は会見した。ラブロフ外相は「平和条約締結に向けては、ロシアと日本には本質的な隔たりが残る。河野外相に『第2次大戦の結果、南クリル諸島はロシア領になったことを日本が認めない限り、領土交渉の進展は期待できない』と再度、伝えた。反論は聞いていない。河野氏に『北方領土という呼称はロシアには受け入れがたい。日本の国内法に北方領土という呼称が規定されている問題をどう解決していく考えがあるか』と伝えた。島の主権をめぐる問題については議論されなかった」などと話した。…

  • 10~11面 ヤマケンのどないなっとんねん(山本健治)

    以前からくすぶっていて、国会でも問題にされ、否定していた東京オリンピック招致活動に関わる贈収賄疑惑が改めて表面化し、JOCの竹田恒和会長が昨年12月からフランス司法当局の捜査対象となっていることが明らかになった。フランスのメディアは起訴に向けての本格的捜査だと報じ、竹田会長は1月15日記者会見し、不正などしていないと述べたが、質問を受け付けず、会見場から去った。ゴーン逮捕・起訴に対する報復だといった下世話なウワサはともかく、東京都の小池知事は驚いていると述べていたが、はしゃいでマリオのコスチュームまで着て旗を振った安倍首相は知らんぷりをしている。…

  • 12~13面 イラク最新ルポ「なぜ、イスラム国(IS)は復活した?」(西谷文和)

    昨年12月4日、スレイマニア市から約250㌔、アルビル市に入った。クルド自治区の首都で、ショッピングセンターや5つ星ホテルが入る高層ビルが次々とオープンしている。アルビル市から国道を30分ほど西へ。大きなチェックポイントがあってアルビル市はここでおしまい。さらに西へ20分、別のチェックポイントにはクルドの旗とイラクの旗。ここからクルドとアラブの混住地区になる。そして2017年7月まで「イスラム国」(IS)に支配されていたモスル市は目と鼻の先だ。…

  • 14~15面 ゴジラと憲法「反省の決意込めた惨劇」(高橋宏)

    山根博士(志村喬)の機嫌を損ねてしまい、意気消沈する尾形(宝田明)と恵美子(河内桃子)。その時、ラジオから「臨時ニュースを申し上げます。その後ゴジラは京浜地区に向かって接近しつつあります。上陸地点の鉄条網には強力なる電流を通じますから、慎重なる注意を要します…」というアナウンスがあった。沿岸部では戦車隊が配置に着くなどしている中、ついに海からゴジラが姿を現す。…

  • 16~17面 うずみ火講座「元徴用工判決で韓国叩き」(矢野宏)

    2019年のスタートを飾る「うずみ火講座」が1月18日、大阪市此花区のクレオ大阪西で開かれ、「日本製鉄元徴用工裁判を支援する会」の中田光信さんが「韓国大法院判決と日本の植民地主義克服への道のり」と題して講演した。昨年10月30日の大法院判決を傍聴した中田さんは「植民地支配下の被害回復を日韓両政府に命じた歴史的判決だった」と語った。

  • 18面 在日韓国人留学生政治犯に無罪判決(栗原佳子)

    朴正煕(パク・チョンヒ)政権下の韓国で逮捕され、「北のスパイ」にでっち上げられ死刑判決が確定、その後減刑、釈放された在日韓国人、崔哲教(チェ・チョルギョ)さん=2013年、81歳で死去=に対する再審で、ソウル高裁は1月17日、無罪判決を言い渡した。

  • 19面 近況 元海軍兵 瀧本邦慶さん逝く(矢野宏)

    元海軍兵で、若い世代に戦争体験を語り続けてきた大阪市東淀川区の瀧本邦慶さんが昨年12月28日、誤嚥性肺炎で亡くなった。97歳だった。

  • 20面 経済ニュースの裏側「パワハラ」(羽世田鉱四郎)

    職場でのパワハラを防止するため、厚労省が法制化を検討しています。今回は、私の経験したパワハラのごく一部を紹介します。すべて自業自得だと思っております。

  • 21面 会えてよかった「仲村律子さん⑤」(上田康平)

    1969年、タンカーの事故で亡くなった夫の収吉さんは33歳だったという。結婚して5年、律子さんは30歳、子どもは2歳と1歳だった。…

  • 22面 落語でラララ「池田の猪買い」(さとう裕)

    落語好きだった祖父はボクシングも好きだった。テレビ中継が始まると、画面を食い入るように見つめ、左右の肩を揺さぶって観戦していた。まるで自分がリングで闘っているかのようだと、よく祖母に冷やかされていた。…

  • 23面 100年の歌びと「プカプカ」(三谷俊之)

    おれのあん娘は タバコが好きで/いつもプカプカプカ/身体に悪いから やめなっていってもいつもプカプカプカ

    この不思議な歌を初めて聞いたのはいつだったろう。作詞・作曲しオリジナルで歌ったザ・ディランⅡ・西岡恭三ではなく、女性の声だった。安田南だったか、桃井かおりだったか――妙に心に染みこんできた。アンニュイで色っぽく、本音だけが浮き出てくる歌だった。決してヒットした歌ではなかった。だけど原田芳雄、木村充揮、奥田民生、泉谷しげる、福山雅治、山崎ハコなど個性ある多くの人々がカバーし、時代に寄り添うように歌い継がれてきた。…

  • 24面 坂崎優子がつぶやく「大学院生も安い労働力」

    大前研一さんのプレジデントオンラインの昨年の記事「日本人のエンジニアの給料が上がらない理由」を改めて読み返しています。今、日本はすべてにおいて「安い国」になってしまっていますが、エンジニアも例外ではないようです。どの国もICT(情報通信技術)エンジニアが不足しているため、給与水準は今や世界共通に高くなっているといいます。そんな中で日本のエンジニアの給料が上がらないのは、「事務職もエンジニアも大量一括採用して同じ給料でスタートする、日本独自の雇用慣習があるからだ」と大前さんは書いています。…

  • 25~27面 読者からのお手紙&メール

    奈良県桜井市の大倉順子さんら7人のお手紙を紹介しています。

  • 28~29面 年賀状から

    寒中お見舞い申し上げます。今年も年賀状をありがとうございます。添えていただいた一筆をご紹介します。

  • 30面 編集後記(矢野宏、栗原佳子)

    辺野古の新基地計画に伴う埋め立ての是非を問う県民投票の行方が混とんとしています。…

    「悲しい知らせが飛び込んできました。語り部として自らの戦争体験を語り続けてきた元軍兵の瀧本邦慶さんが……」。1月21日(月)夜、私が担当しているMBSラジオ「ニュースなラヂオ」で伝えさせていただいた。…

  • 31面 うもれ火日誌(12月3日~12月31日)

    うずみ火スタッフの動きがわかります。

  • 32面 2月のうずみ火講座は9日(土)、クレオ大阪西で

    2月のうずみ火講座は9日(土)午後2時からクレオ大阪西の研修室で開講します。講師は映像ジャーナリストの玉本英子さん。演題は「取材映像で見る『IS後』の紛争地における性暴カ~イラク、アフガニスタンの女性たちから考える」です。

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