新聞うずみ火 最新号

2022年6月号(NO.212)

  • 1面~2面 関東大震災虐殺100年追悼 官製ヘイト 認めぬ政府(栗原佳子)

     死者・行方不明者が10万人を超えた1923年の関東大震災から今年で100年。多数の朝鮮人や中国人が虐殺された史実を明らかにし、犠牲者を追悼する催しが9月1日前後に都内を中心に開かれる。主催する「関東大震災朝鮮人・中国人虐殺100年 犠牲者追悼大会実行委員会」が5月11日、都内で記者会見。排外主義が横行し、入管法改悪が強行されようとする「いま」と「100年前」をつなぎ、「『あす』のために歴史に誠実に向き合うべきだ」と訴えた。(栗原佳子)
     地震発生翌日の9月2日、政府は戒厳を宣告。軍隊が出動し、政府自体がデマを拡散した。官製ヘイトの結果、朝鮮人、中国人が官憲や軍隊、自警団の市民に虐殺された。「言葉が違う」地方出身者も標的になった。
     首相を会長とする内閣府中央防災会議の2008年の報告書は「殺傷の対象となったのは、朝鮮人が最も多かったが、中国人、内地人も少なからず被害に遭った。加害者の形態は官憲によるものから、官憲が保護している被害者を官憲の抵抗を排除して民間人が殺害したものまで多様である」とし、犠牲者は「震災による死者数の1~数%」と推計している。
     一方、国会では野党議員が虐殺関係の質問主意書を度々提出。しかし政府は「事実関係を把握する記録が見当たらず、お答えすることは困難」との答弁書で応じ、公式に虐殺を認めていない。虐殺を目撃した在日朝鮮人の人権救済申し立てを受け、日弁連は03年、国の責任を認め謝罪すること、虐殺の全貌と真相を調査し原因を明らかにすることを政府に勧告している。
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  • 3面~4面 在日中国人2世の林伯耀さん 事実向き合い名誉回復を(栗原佳子)

     呼びかけ人の林伯耀(りん・はくよう)さん(84)=神戸市=は在日中国人2世。「関東大震災中国人受難者を追悼する会」の共同代表を務め、国と社会が事実を共有し、犠牲者の名誉が回復されることを強く願う。
     林さんの両親は震災に遭遇している。父は1913年、中国福建省の貧しい村から来日。同郷の母と結婚し、都内で呉服の行商に就いていた。
     「父は自警団の動きに恐怖を感じ、周辺に住む同郷人15人と当時の警視庁に赴きました。『警察は我々外国人を保護する義務があるだろう』と。自警団の『あそこに支那人がいる。引っ張り出せ』という怒声の中、日比谷公園の管理事務所に一晩置いてもらったそうです」
     その後、戒厳布告。憲兵隊から移動証明をもらい東京を離れることができた。『大変な恐怖だった』という父の体験は、幼い林さんの胸底深く刻まれた。
     震災時、東京や神奈川で700人を超す中国人が軍や警察、自警団によって虐殺された。現在の江東区大島で労働者400人超が虐殺された「大島事件」は、内閣府の報告書が「震災時に生じた最大の殺傷事件」と記す。中国人労働者のリーダー、王希天(おう・きてん)さんは同胞の安否を気遣って救済に出かけ、秘密裏に軍に殺害された。
     「朝鮮人と間違えられたのは約2割。加害者は中国人と意識して意図的に殺している」と林さんはいう。当時、国内では第一次大戦後の恐慌で失業者があふれ、22年には内務省の通牒で、低賃金で働く中国人労働者を排斥する動きが高まった。そんな中で大島町に王希天を会長とする「僑日共済会」が結成され、日本人の底辺労働者にとって怨嗟の対象になっていたという。
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  • 5面 群馬の森「朝鮮人労働者追悼碑」 撤去命令も再申請で対抗(栗原佳子)

     県立公園「群馬の森」(高崎市)にある朝鮮人労働者追悼碑の撤去問題で、碑を設置した「『記憶・反省そして友好』の追悼碑を守る会(守る会)」が5月12日、新たに設置・管理の許可を県に申請した。碑は県が許可して建立されたが、一転、不許可。取り消しを求めた訴訟も原告敗訴が確定し、4月に撤去命令が出た。守る会は「過ちを繰り返さないために碑を残す責任がある。やれることは何でもする」という。(栗原佳子)
    守る会の前身は「朝鮮人・韓国人強制連行犠牲者追悼碑を建てる会」。県内での強制連行・強制労働の実態を調査した市民らが1998年、追悼碑建立を県議会に請願。2001年、全会一致で趣旨採択された。04年、当時の小寺弘之知事が設置を許可、守る会が碑を維持管理してきた。
     設置は10年ごとに県の更新許可を受ける取り決めで、守る会は14年の期限を前に更新を申請。しかし許可されず、撤去を通告された。12年4月に開かれた追悼集会で、参加者が「強制連行」などの文言を用いたことが、許可条件の「政治的行事を行わない」に違反したなどとされた。
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  • 6面~7面 大川原化工機冤罪事件 専門家の調書改ざん(粟野仁雄)

     2020年3月、「武器転用できる機械を中国に違法輸出した」として警視庁公安部が横浜市の大川原化工機の社長ら3人を逮捕。1年近く勾留しながら、検察が公判直前に起訴を取り消した冤罪事件。警視庁は有識者の参考意見をねじ曲げていた。
     生物兵器の製造に転用できる機械の輸出を規制する外国為替及び外国貿易法(外為法)違反の対象とされたのは、同社の主力製品「噴霧乾燥機」。規制対象の条件は、扉を開けたり移動したりせずに内部で滅菌、または殺菌できる装置ということだった。
     2月に筆者が会いに行ったのは微生物学の第一人者で防衛医科大学校の四ノ宮成祥校長だ。「警視庁から何度か来られ、電話でも話を聞かれました。事前に見せてもらって『これでよければサインしてください』と言われて了承して、サインと押印した文書が一つだけあります」と話した。「供述調書」には、18年3月28日の聴取が再現されている。
     〈噴霧乾燥機において、定置した状態で病原菌微生物を滅菌または殺菌することが求められる範囲について説明します。結論としまして、機器内部の病原体が粉体の状態で残留している個所と言えます〉〈被曝防止という規制の趣旨を鑑みると、定置滅菌又は殺菌を要する部分は、原液を粉体化するノズルなどの微粒化装置の先から排気口に設置されたフィルタまでであり、原液を当該装置に送り込む個所などは含まないと解されます〉
     四ノ宮氏は「滅菌、殺菌、消毒という言葉がかなり誤用されていた。『この辺は違いますよ』と例示して、ただし書き付きであることを十分に説明してサインした。しかし、できた文面を見ると言葉が一人歩きしている感じでした」と振り返る。
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  • 8面~9面 トンネルない区間の実情 住民に立ち退き要求(阿久沢悦子)

     建設中のリニア中央新幹線で、騒音・振動の被害が発生している区間がある。山梨県のリニア実験線沿線だ。開業後は営業線として引き続き使用される。笛吹市境川町ー上野原市秋山間の42・8㌔を走るこの実験線は延べ7・7㌔の「明かり区間」(トンネルではない区間)を持つ。地上で時速500㌔の超高速鉄道が周囲に与える騒音・振動は大きい。沿線住民がリニア新幹線の工事認可取り消しを求めて国を訴えている「ストップ!リニア訴訟」では昨年9月、東京地裁の裁判官らが沿線を視察し、被害の状況を聞き取る「現地進行協議」が持たれた。発覚したのは「住んでいられない」ほどの被害と、JR東海の無策だ。
     山梨県立リニア見学センター近く、都留市川茂地区では、田畑の上を横切るようにリニアの高架が走る。元小学校教諭の奥脇隆樹さん(74)は高架から150㍍の場所に35年前に家を建て、家族4人で生活してきた。リニア実験線が都留市を通ったのは1997年。奥脇さんの家族は事前説明会でJR東海から「リニア鉄道は線路の上を走るのではなく、パンタグラフもないから騒音は出ません」と言われ、畑の一部を売却した。だが、いざ走り始めると騒音と振動で生活が一変した。
     現在、リニアは平日の午前9時~午後6時に10〜20分間隔で走行実験をしている。奥脇さんの自宅近くを車両が通過する時の騒音は72〜80デシベル。新幹線の騒音基準「住居地域で70以下、商工業地域で75以下」を上回っている。「リニア走行時にはテレビの音が聞こえず、家族との対話も途絶えてしまう」と奥脇さん。現地進行協議では、裁判官や記者の前でも実測した。車両がトンネルを出る時のゴオッという音に続いてジャーと7〜10秒間、騒音が耳を塞ぐ。計測器は78デシベルを示した。
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  • 10面~11面 津島原発訴訟仙台高裁 心身病んだ家族の訴え(平舘英明)

     4月26日は、前日とはうって変わって朝から冷たい雨がぱらつき、昼過ぎには本降りとなった。それでも、仙台高裁前の公園には続々と人が集まった。津島原発訴訟原告団と支援者たちだ。
     津島原発訴訟は、浪江町津島地区の住民(原告約700人)が2015年、国と東京電力に対し、帰還困難区域となった地区の原状回復と、損害賠償を求めて提訴した。一審判決(21年7月)は国と東電の責任を認め、約10億円の支払いを命じたが、原告が強く求める原状回復請求は却下された。
     公園の集会では控訴審の第4回口頭弁論に向けて訴訟経緯の説明や、支援団体の挨拶が行なわれた。足元がぬかるむ中で、参加者は一人ひとりの訴えに耳を傾ける。その姿は裁判に臨む決意を感じさせた。午後2時30分開廷。79席ある101号法廷の傍聴席はほぼ埋まった。
     この日、意見陳述したのは原告の柴田明範さん(57)だ。自宅は帰還困難区域にあり、避難指示解除の時期はおろか除染のめどすら立っていない。12年間に及ぶ「漂流生活」は生活を破壊し、家族の心身をもむしばんだ。
     原発事故前、柴田さんは両親と妻の明美さん(59、津島出身)、5人の子ども(息子3人、娘2人)と暮らしていた。柴田さんの祖父は飯舘村からの入植者。柴田さんは「長男として家を守れ」と言い聞かされて育った。19歳で結婚し、25歳で入植時の家を建て替えた。地元の砕石会社で働くかたわら、兼業農家として祖父の代から開拓した農地を引き継いできた。
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  • 12面~13面 ヤマケンのどないなっとんねん 岸田政権も報道干渉(山本健治)

     まだ国会の会期中なのに5月連休、広島サミットで終わったかのようになっている。改めて明らかになった放送・報道に対する安倍元首相と周辺による露骨な干渉介入、圧力、それで報道が忖度・委縮していることがうやむやにされている。民主主義の根幹である言論・表現、報道・放送の自由を根底から揺るがすだけに曖昧なままでほっておいてはいけない。
     この問題の記憶がまだまだ残る中、アメリカの雑誌『TIME』(電子版)に岸田首相のインタビュー記事が掲載され、そのタイトルが「かつて平和主義だった日本を軍事大国に変えようとしている」だったことについて、松野博一官房長官が「表題と中身に乖離があることを指摘した」とし、同誌は「日本により積極的な国際舞台での役割を与えようとしている」に変えたことが明らかになった。この「指摘」と称する実質的「変更」要求にアメリカのメディアも簡単に応じたことに私はあきれた。
     タイトル変更も問題であると同時に、官房長官が申し入れたことも問題である。メディアによるインタビューは受ける側が了承した以上、それをどう報道するかは報道側の自由である。事実と相違していたり、名誉棄損されたり、プライバシー侵害などがあれば、本人が訂正要求したり、法的対応をしたり、名誉回復をさせたらいい。記事が自分の思ったものになっていないからと変更を求めるのはお門違い。インタビューは持ち上げるためのものではない。それがイヤならインタビューを受けなければいい。
     問題があるなら岸田首相個人がやればいい。政府の番頭の官房長官がやるということは日本政府が報道に干渉・介入することである。岸田首相が軍事費を倍増させ、軍備拡張も明言し、予算も可決され、敵基地攻撃も可能にし、改憲も進めていくと述べ、日本はその方向に進んでいるのだから「かつて平和主義だった日本を軍事大国に変えようとしている」のは事実で、『TIME』が変更しなければ、日本のメディアは曖昧にするが、アメリカのメディアは端的に報道すると多くの人も思っただろうが、日本のメディアと同様に腰抜けだった。
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  • 14面~15面 フクシマ後の原子力 今も続くビキニ事件(高橋宏)

     1954年3月1日、マグロ漁船の第五福竜丸が、アメリカのビキニ環礁での水爆実験に遭遇して被災し、乗組員23人が放射線被ばくした。無線長の久保山愛吉さんが亡くなり、日本中に原水爆禁止運動が燎原の火のごとく広がっていった。多くの人々が「ビキニ事件」あるいは「第五福竜丸事件」として、この事実を記憶しているはずだ。そして、原水爆禁止日本協議会(原水協)などが中心となり、3月1日を「ビキニデー」として毎年、全国規模で反核兵器運動を繰り広げてきた。
     だが、アメリカの水爆実験で被害を受けたのは、第五福竜丸だけではなかった。ロンゲラップ島など周辺の島の住民や近海で操業中の多くの漁船が被ばくした。日本の漁船も、のべ1000隻が被災したが、この事実を知る人は残念ながら多くはない。
     連休終盤の5月6~7日、私は「ビキニデーin高知2023」に参加するため、高知市を訪れた。2021年から始まり、今年で3回目となる「ビキニデーin高知」の企画のうち、私は6日の交流会と7日の全体集会に参加した。なぜ高知なのか、と疑問に思う人も多いだろう。ビキニ事件当時、水爆実験の被害で魚(主にマグロ)を処分した日本漁船はのべ992隻あったが、そのうち延べ270隻は高知県の漁船だった。第五福竜丸と同様に、船員が被ばくした船もあったが、漁業への影響や偏見などを恐れて、船員たちは長年にわたって固く口を閉ざしてしまう。
     その存在を掘り起こしたのが、高知県西部の公立高校9校の生徒と教員が平和問題などを学ぶサークルとして発足させた「幡多ゼミ」であった。1985年、長崎で原爆を被爆した若者が、ビキニでも被ばくして命を絶った話を聞き、水爆実験の被害者についての調査を始めた。教員たちが被ばくした県内の漁船員を探し、生徒が聞き取る作業を5年間続け、被ばく者の存在を明らかにしたのだ。
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  • 16面~17面 世界で平和を考える 「武器でなくコメと小麦で」(西谷文和)

     2004年に市役所を退職した私は、これで何の気兼ねなくイラクへ行ける、と意気込んでいた。そんな時に通訳のハリルから電話。「今のイラクは危険過ぎる。しばらくは無理だ」。市役所時代はイラクに入れるものの自己責任と批判され、フリーになった途端にイラクに入国できないとは……。当時のバグダッドはチグリス川から西がスンニ派、東がシーア派の内戦状態になり、大量の難民が発生していた。アメリカの空爆が続き、自爆テロが頻発。後のIS(イスラム国)になる無法者集団が旅行者やジャーナリストなどを殺害していた。
     09年3月、イラクの危険度が下がってきたのでバグダッド入りを敢行した。1時間ほど車を南へ走らせればマフムディーヤだ。04年5月にジャーナリストの橋田信介さん、甥の小川功太郞さんが射殺されたところ。さらに激戦地カルバラを通り、7時間かけてサマワに到着した。検問所でパスポートを見せると「お前は入れない」。なぜか日本人はダメだという。サマワの警察も「日本政府の許可証がないと入ることはできない」。カルバラやマフムディーヤより安全な街なのに、サマワにだけは入れなかった。
     陸上自衛隊が駐屯していた約3年間で、数回にわたって迫撃弾が撃ち込まれた。報道のたびに防衛省は「死亡者、負傷者ともにゼロ」と発表。迫撃弾が着弾すると、周囲に爆弾の破片が飛び散るので、死傷者ゼロとは疑わしい。事実を確かめたかった。
     当時は自衛隊のイラク日報は開示されていなかった。政府発表では、帰国後にうつになって自殺した隊員が10数名、死因不明者も10名以上いる。真相はどうなのか? 隊員は専門の病院で治療を受ける。死亡診断書を書くのは医師だ。隠そうと思えば隠し通せる。日報はかなりの部分が黒塗りのまま。サマワの闇は深い。確実に言えることは陸自が撤退してから2年後にサマワを目指した私が、日本人であるということを理由にサマワにだけは入ることを許されなかった、という事実だ。
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  • 18面 沖縄戦中の島田あきら知事 「勇気ある人」なのか(栗原佳子)

     この春検定合格した小学校教科書をめぐり、「集団自決」(強制集団死)と共に沖縄で波紋を広げたのが、小6社会一社が取り上げた沖縄戦中の島田叡知事の記述。「最後まで住民に生きるよう呼びかけた」「勇気ある人」などと表現されているからだ。 (栗原佳子)
     島田氏は1901年、神戸市生まれ。25年に内務省に入り、45年1月、戦局が悪化する中、沖縄県知事の辞令を受け着任した。激戦地・摩文仁で6月26日頃、荒井退造警察部長と軍医部壕を出たとされるが、消息は不明。生き残った県職員らが51年、壕の前に島田氏ら戦没県職員を慰霊する「島守の塔」を建立した。
     島田氏については、住民保護に尽力したとして度々書籍化され、兵庫県では中学道徳の副読本にも登場。荒井氏の出身地、栃木でも顕彰の動きが盛んだ。一昨年、『生きろ』(佐古忠彦監督)、昨年は『島守の塔』(五十嵐匠監督)と相次いで映画化もされた。
     島田氏を扱ったのは日本文教出版。児童の1人が調べたとして「多くの住民たちがぎせいになるのを見ながら、『最後は手をあげてガマを出なさい。生き延びて、沖縄の再建のためにがんばるのだ。命は宝だ。生きぬけ』と強くうったえました」と記述、「戦争のときは、国のために死ぬことが当たり前と思われていた時代に、生きるよう呼びかけた島田は、とても勇気のある人だったと思う」とまとめている。島田氏を取り上げるのは初めてで、「映画『島守の塔』の公式HPや、『10万人を超す命を救った沖縄県知事・島田叡』(TBS「生きろ」取材班)などの書籍も参考にした」という。
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  • 19面 大阪市議会定数11減 多様な民意切る「改革」(矢野宏)

     4月の統一地方選で大阪府知事と市長のダブル選を制し、府議会と市議会でも過半数を獲得した大阪維新の会が早くも動いた。市議会の定数を11人削減する条例案の提出を決めたのだ。「身を切る改革」の一環だが、議会制民主主義の否定、市民の声を切り捨てることにつながりかねない。(矢野宏)
     5月16日の維新大阪市議団の総会で、定数を81人から70人にする削減案が承認された。議員が減るのは北区や西淀川区、東淀川区など定数が3~6人区の11選挙区で、1人ずつ定数を削減する。2027年の選挙から実施する方針だ。
     維新は「議員定数の2割削減」を公約に掲げており、維新が大阪府・市のトップを握った11年の86議席から16減ることになる。
     メリットは議会調整の時間が短くなり、政治的決断が早くなることと、議員歳費や手当を削減できることだが、その額は4年間で9億円。「都構想」をめぐる2回の住民投票にかかった100億円と比べても効果は少ない。
     議員は市民の代表であり、多いほど様々な意見を政治に反映できる。議員が減ることは行政へのチェック機能が減ることだ。
     大阪市議は多いのか。市民団体「どないする大阪の未来ネット」によると、22年10月現在で議員1人当たりの市民数は、大阪市(定数81)が3万4000人、神戸市(同65)2万3000人、京都市(同67)2万1000人、堺市(同48)1万7000人と、他の政令都市と比較しても多い。しかも2~3人区が15選挙区もあり、これも他を圧倒している。さらに11議席減らすと、議員1人当たりの市民は5000人増えて3万9000人になり、2~3人区も19に増えるという。
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  • 20面 大阪で入管法改正反対デモ 「梅村参院議員辞めろ」(矢野宏)

     国会で審議中の外国人収容を厳格化する入管難民法改正案に反対するデモが5月20日、大阪市北区内であり、約500人が「人権無視した法案いらない」「生きる権利奪うな」と声を上げた。(矢野宏)
     改正案は、在留資格がなく帰国を拒んで長期収容されている外国人に帰国を迫るもので、2年前に廃案になった法案の焼き直し。日本も加盟する難民条約は難民申請中の強制送還を禁じている。申請回数にも制限を設けていないが、改正案では3回以上の申請者を送還できる規定を導入する。
     これに対し支援団体からは、難民と認められるべき人々が強制送還され、命の危険にさらされると反対する声が上がっている。
     「難民認定や収容をどうするのかを入管が一手に握っているのが問題。収容期間も無期限で、いつ出られるか不安を抱えている人も少なくない」
     施設内環境も収容者への待遇も劣悪で、2007年以降、全国の入管施設内で死亡した収容者はスリランカ人女性のウィシュマさん(当時33)を含め17人。うち5人が自ら命を絶ったという。
     病気などで収容を一時的に停止され、拘束を解かれたとしても「仮放免」という立場では働くことも許されず、健康保険にも入れない。
     改正案は収容への司法関与や収容期間制限にも触れていない。
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  • 21面 読者近況(矢野宏)

    ケイ・シュガーライブ

    【大阪】大阪民主新報編集長の佐藤圭子さんにはもう一つの顔がある。シンガーソングライターのケイ・シュガーだ。5月7日夜には、大阪市立住吉区民センターで原発賠償関西訴訟を支援する「いのち輝く未来のために」と題したコンサートを開き、澄んだ歌声を披露した。
     佐藤さんがピアノの弾き語りを始めたのは2004年の秋。翌年には、治安支持法違反で逮捕され、拷問死した小林多喜二への鎮魂歌「多喜二へのレクイエム」を発表し、反響を呼ぶ。東日本大震災から半年後の11年9月に大阪で支援チャリティーコンサートを開催した。20年3月には原発賠償訴訟を支援するチャリティーコンサートを開催する予定だったが、新型コロナ感染拡大で延期。21年5月には実行委員会事務局長として佐藤さんを応援していた塩田一行さんがコロナに感染し、医療崩壊の中で亡くなった。
     この日は3年ぶりのコンサート。佐藤さんが日々の取材を通して作詞作曲した「げんぱつゼロへ」「琉球の島・沖縄」「多喜二へのレクイエム」のほか、反戦を訴え続けた長谷川テルをたたえる「希望の鳩ヴェルダ・マーヨ(エスペラント語「緑の5月」)」などを歌い、会場に詰めかけた300人を魅了した。(矢野)

  • 22面 経済ニュースの裏側「特別会計」 財政膨張の受け皿に(羽世田鉱四郎)

     2022年度補正予算後予算 歳出総額は110・3兆円。大きい順に社会保障36・3兆円(32・9%)、国債費24・3兆円(22・1%)、その他17兆円(15・4%)、地方交付税交付金など15・9兆円(14・4%)、公共事業6・1兆円(5・5%)、文教及び科学振興、防衛費が5・4兆円(4・9%)と並びます。
     その他には、新型コロナ及び原油価格、物価高騰対策費が含まれます。家庭に例えると、借金(国債費)に四苦八苦しながら、後先を考えず、見得を張ってバラマキ(その他、地方交付税交付金)を続けている状態です。財政規律って何の話? といった状況です。参考までに歳入総額(22年度予算)は107・5兆円。うち借金は36・9兆円です。
     財政の推移 ①昭和20年後半から30年代は均衡財政で、公共事業まで経常収入で対応していました。公債発行(借金)はなし。戦後まもなくは高度経済成長でした。②昭和40年から50年前半は、40年末に建設国債を発行し、さらに特例公債(赤字国債)にも手を染めました。③昭和50年代後半から60年代は財政再建を試みますが、第2次オイルショック以降の経済停滞で実現せず④平成元年から現在は税収減もあり、建設国債や赤字国債が拡大し続けています。
     一般会計と特別会計 家計に例えれば、一般会計は日常の生活費であり、特別会計は、将来や臨時出費に備えた別の財布です。
    ……

  • 23面 会えてよかった「久高政治さん②」 米軍ジェット機墜落事件を伝える(上田康平)

     2023年3月1日。私は取材でNPO法人、石川・宮森630会事務所を訪ねた。久高さんはコーヒーをカップにそそぎ、「飲みながらやりましょう」とすすめてくださった。気遣いがありがたくて、このコーヒーのことは忘れないと思う。630会は、64年前の6月30日に起こった米軍ジェット機墜落事件を語り伝えていく活動を続けている。
     久高さんは今、この630会の会長。学年は私が一つ上だけれど、同年生。ぜひ、と取材をお願いしたのである。
     米軍ジェット機が命を奪った
     久高さんのお話の前に、米軍ジェット機墜落事件を石川・宮森630会の証言集をもとにまとめるとーー 梅雨も明け、夏空が広がっていた1959年6月30日午前10時40分頃、米軍ジェット機が沖縄県石川市(現うるま市)に墜落した。
     このジェット機は嘉手納飛行場を飛び立ってすぐに整備不良による不具合を起こし、火をふいた。パイロットは機体を市街地を避けて丘陵地に向け、脱出。しかし無人となったジェット機はその後、向きを変え、市街地に墜落した。
    ……

  • 24面 日本映画興亡史「傾向映画の時代」 自主的な映画運動(三谷俊之)

     「山宣」の愛称で親しまれた山本宣治は明治22(1889)年、京都市生まれ。園芸家を志し20歳でカナダに渡った、皿洗いや列車給仕、伐木人夫などの職を転々とした。その傍ら『共産党宣言』『種の起源』『進化論』に出合う。明治44年帰国、第3高等学校を28歳で卒業。東京帝国大理学部動物学科に入学、大正9年卒業。論文は「イモリの精子発達」だった。京都に戻り、京都帝国大大学院に再入学、染色体の研究を行った。
     米国の産児制限活動家で、性教育者・看護師・作家で、初期フェミニストのマーガレット・サンガーが来日。山宣は通訳を務め、性教育と産児制限の必要性を痛感する。京都帝大講師となったが、産児制限の講演を各地で行い、左翼系の社会運動家と交流を深くする。「産めよ、殖やせよ」が国是の時代だった。官権からの圧力が強くなり、大学を追放された。昭和元年には無産者同盟や労農党に参加。小作争議を指導する。昭和3年の第1回普通選挙に出馬し当選。帝国議会では治安維持法改悪に反対し演説。激しい右翼の攻撃にさらされた。彼の治安維持法改悪に対する演説は際だっていた。
     「今や階級的立場を守る者はただ一人だ。山宣一人孤塁を守る。だが、僕は淋しくはない。背後には多くの大衆が支持してくれているから…」
     治安維持法が強行採決され、昭和4(1929)年3月5日夜、右翼「七生義団」によって刺殺された。その葬儀の模様が、プロキノ(日本プロレタリア映画同盟の略称)といい、プロレタリア芸術運動に関わる若い無名の映画人たちが自主製作した『山宣葬』や『山宣労農葬』などが各地で上映された。政府や右翼に対して、人々の涙と怒りをあふれさせた。映画はその他に、『メーデー』『ストライキ』『帝大ニュース』『野田争議』などがつくられた。
     商業映画の35㍉フィルムではなく、16㍉やフランスの映画機材会社が売り出したパテー・ベビーという9・5㍉の家庭用撮影機が使用された。ドキュメントやニュース映画、アジプロ的作品などで、「プロレタリア映画の夕」のような名称で講堂、テントでも上映された。会場は反権力の熱気がみなぎった。
    ……

  • 25面 坂崎優子がつぶやく マイナカードずさん運用

     マイナンバーカードを保険証として利用し、2024年の秋には従来の保険証が廃止される見通しです。マイナンバーカードを持っていない、または持っていても保険証登録をしていない人には、毎年更新が必要な「資格保険書」が発行され、医療費も上乗せされます。
     マイナンバーカードを作るかどうかは任意のはず。任意とは言えない状態にし、その上取得しない人にペナルティーを与えるようなやり方は、まともな国がやることではありません。乱暴に広めようとすればするほど不信感は募ります。
     デジタル化を本気で進めたいなら、国民がその必要性を実感できるものにするのが本来のやり方です。民間企業のようなポイントで釣る手法や、紐づけの優先順位の付け方などを見ていると、この事業は誰の、何のためなのかと疑問を持ちます。
     今困っている人が、速やかに適切な社会保障を受けられるなど、これまで必要以上に煩雑だった手続きが簡素化されるなら、自然と広まっていくでしょう。それこそがあるべき姿です。
     年金の受け取り口座も本人が「紐づけに同意しない」と回答しなければ、勝手に紐付けられます。見過ごせば同意したことになってしまいます。こうしたやり方は民間企業でも問題視されていて、近年見直されつつあるものです。
     マイナンバーカードを登録し様々なサービスとつなげる、マイナポータルの利用規約もSNSを中心に批判されました。23条の免責事項では、システム障害が起きようが、利用したことでマルウエア(悪意のあるソフトウエア)に感染しようが「デジタル庁は一切の責任を負わない」と書かれていたからです。批判の声に対して河野デジタル大臣は「民間でも一般的な条項」などと答えていましたが、言い逃れにすぎません。一切の責任を負わない」という条項は消費者契約法上も認められていないからです。
    ……

  • 26面~29面 お手紙&いいメール(文責・矢野宏)

    台湾の半導体企業
    阿蘇山に求めた水

      熊本県八代市 横林政美
     台湾の世界的な半導体企業が日本に初めて熊本県菊陽町への進出が決まり、2024年からの出荷を目指して建設工事が進んでいます。岸田政権は約5000億円を助成、県は企業に近い駅から空港までのアクセスとして鉄道建設を決定。工場建設で建築、宿泊、飲食、関連企業のための土地確保で不動産業界が潤っています。
     経済界から「10年間で4兆円の経済効果と7000人の雇用を生む」との声があります。地元マスコミは進出の良い面ばかりを報道しています。
     検索すると、台湾企業が菊陽町原水に進出したのは、阿蘇山を源流とする超純水を確保するためです。年間438万㌧の地下水が使われ、関連企業全体で1日数万㌧使用する試算もあります。関連企業の進出で、農地の転用が進み、豊かな農地が失われています。県は農地を守る立場になく、転用に積極的です。
     半導体生産には、フッ化水素、有機溶剤などの化学薬品が使われ、排水、排気されます。将来、水の枯渇はないのか。排水による地下水汚染、排気による土壌、植物汚染の心配はないのか。地元マスコミは企業進出の問題点も報道すべきだと思いますが、あまりにも行政、進出企業に傾斜した報道が続いているように思えます。
     (デジタル化の進展で、あらゆる製品に使われる半導体は「産業のコメ」とも呼ばれています。政府は「先端半導体の製造基盤を国内に持つことが経済安全保障上も不可欠」として誘致に動きました。台湾の世界的な半導体メーカーがなぜ、熊本に進出するのか。隠されていた一端が垣間見えました)
    ……

  • 27面 車イスから思う事 反省 オンライン講演(佐藤京子)

     5月初旬、5カ所の訪問看護ステーションをZoomでつなぎ、100人を超える看護師さんに講演した。所長さんとの打ち合わせで、パソコンの前で一人話し続けるよりもインタビュー形式にしてもらうことにした。2020年にも同じような話をさせてもらったことがある。同じようなテーマを話してもいいのか。所長さんに尋ねると、3年前に聞いた人はほぼいないという。それだけ入れ替わりが激しい職業だということだ。定着率が低いのはなぜか。訪問看護師さんたちの多くは雨の日でも猛暑の日でも自転車で移動する。想像する以上に過酷なことなのだ。しかも、1日訪問する件数は7~8件だという。
     新型コロナウイルスの感染防止のため、出前授業も大学での研修会もすべて中止になり、講演は約4年ぶり。何となく落ち着かない気持ちで始まった。
     今回はアテネパラリンピックの裏話から始め、実は看護師さんが苦手だと話した。Zoomでの講演は相手の表情が見えないので少しやりにくい。話せない内容もあり、それを言わずに看護師さんが苦手だと言ったので、少々話がつながらない。言わなければよかったと反省した。
     話している合間にも視聴者から質問が送られてくるので、落ち着かない。時間の都合で質問は話し終えたあとでまとめて返すことになった。車イス生活を通して、何が不便で何が不自由なのか、何がうれしいのかを知ってもらいたい。街の中にあるユニバーサルデザインや、最近増えてきた多目的トイレに関する感想などについても話した。
    ……

  • 29面 絵本の扉「トマトさん」(遠田博美)

     初夏が近づくと、手に取りたくなる一冊です。2002年に発表され、06年に出版されました。作者の田中清代(きよ)さんは、銅版画(エッチング)で作品を描きます。
     まず、絵本に魅せられたのは、主人公トマトさんの表紙の顔です。子どもたちは少しびっくりする表情ですが、私は何とも言えない愁いを含んだ表情に引き込まれました。
     ある夏の昼下がり、真っ赤に熟れたトマトさんが、トマトの樹から「どった」と落ちた。太陽がぎらりと照りつけて暑くてたまらないトマトさんの耳に、「ぽっちゃん」と何かが小川に落ちる涼し気な音が聞こえてくる。見ると、ミニトマトたちがコロコロと楽しそうに入って行くではないか。トマトさんの横を、トカゲが浮き輪を付けて通りかかり、泳ぎに行かないかと誘う。熟れて重い彼女は一人で転がって行けないので、強がった返事をする。
     しかし、口をへの字に曲げて強がっても暑さには勝てない。トマトさんはついにまぶたをしんなり閉じて甘い涙をぽろりと落とし本音をつぶやく。それを聞きつけたアリやいろいろな虫、ミミズたちはトマトさんを必死で転がそうとする。が、重すぎて動かない。トカゲが仲間を大勢連れてやってきて後押ししたら……ついに彼女はごろん、ごろん、ごろごろと転がり、「じゃっぷーん」と冷たい小川に転がり込む。
     清代さんは、トマトさんの気持ちを捉えた表情の変化を繊細に描いていきます。強がった顔、本音を言って涙を流す表情に読み手も引き込まれていきます。最後に小川の冷たさに気持ちよさを隠しきれないトマトさん。変化するトマトさんの気持ちは、小さい時になかなか本音を言えなかった清代さん自身に重なると本人が語っています。
    ……

  • 30面 うずみ火掲示板(矢野宏)

    「私たちは黙らない!」 「軍拡許さない女たちの会」出版

     岸田政権の軍拡路線に危機感を持った様々な分野で活躍する女性たちが立ち上げた「平和を求め軍拡を許さない女たちの会」。関西では、大阪府公立中学校教員の平井美津子さんらが中心となり、ジャーナリストや弁護士、大学教員ら30人がそれぞれの思いをつづった「私たちは黙らない!」を日本機関紙センターから出版した。
     フリー記者の阿久沢悦子さんと宮崎園子さん、神戸女学院大教員の景山佳代子さんらうずみ火読者のほか、栗原記者も「沖縄を再び戦場にしないで――軍備増強に断固反対、元学徒ら声明」と題する文章を寄せている。
     定価1430円(税込み)。

  • 30面 編集後記(矢野宏)

    こういうのを事実に基づかない「妄想妄言」というのだろう。スリランカ人女性ウィシュマさんが名古屋出入国在留管理局で亡くなった経緯について、日本維新の会の梅村みずほ参院議員が参院本会議で詐病の可能性に言及した。法務委員会でも事実無根の中傷を繰り返し、こうも言い放った。「1人亡くなっているのですよ。これから支援団体をつぶさにチェックする必要がある」。収容者は裁判で有罪が確定した「罪人」ではないし、入管施設は刑罰を与えるための刑務所でもない。人を人として扱わない入管の在り方、難民認定に関して司法が介在していないことが問題であり、さらなる強権を与えようというのが入管法改悪ではないか。▼問題の本質をはぐらかす梅村発言に対し、在阪メディアの腰は重かった。維新の音喜多政調会長が「問題提起として間違ったことをしたとは思っていない」と発言したことで、腰が引けたのか。まともに取り上げたのは、維新が梅村氏を処分してからだった。▼5月22日付の毎日新聞に、立憲民主党と維新のどちらが野党第1党としてふさわしいかを尋ねたところ、維新との回答が47%で立民に2倍近い差を付けたとの記事が掲載された。こんな世論調査に意味があるかとあきれるが、その結果にはもっとあきれた。G7サミット、ゼレンスキー大統領の訪日と、被爆地・広島を利用した選挙準備も終わり、解散風が吹き始めている。▼絶望の中に希望を見出すとしたら、6月4日投開票の堺市長選だ。関西学院大教授の冨田宏治さんに統一地方選について取材した際、こう語っていたのを思い出す。「4年間満を持して準備を進めてきた野村友昭候補を先頭に、『1000人委員会』に結集された市民力が発揮されれば、勝利の可能性は大きくなる」。維新の暴走に歯止めをかける反転攻勢ののろしにしたい。  (矢)

  • 31面 うもれ火日誌(矢野宏)

    4月6日(木)
     矢野 夕方、「夢洲カジノを止める会」勝手連チームの街宣に参加。メッセージボードを前後に掲げ、天神橋筋商店街の2㌔余りを訴え歩く。
    4月7日(金)
     矢野、栗原 午後から維新の吉村洋文氏、横山英幸氏の街宣を取材。夕方、政治団体「アップデート大阪」へ。
    4月8日(土)
     午後、大阪城公園西の丸庭園で新聞うずみ火のお花見集い。途中、雨に降られ、事務所で二次会。弁護士の辻口信良さんが差し入れを持って合流。栗原は大阪市内で統一地方選の取材。夜、なんばで維新の街宣を聞いたあと、阿倍野区から府議選に立候補した堀内たかおさんのマイク納めに。夜、矢野は谷口真由美さん、北野妙子さんのマイク納めを取材。
    4月9日(日)
     大阪は府知事と市長のダブル選に府議、市議選の「4重選」で維新が勝利。夜、大阪市中央区のホテルで開かれたアップデートの記者会見へ。
    4月11日(火)
     夜、沖縄から謝花直美さんが来社。矢野がお好み焼きでもてなす。
    4月13日(木)
     矢野、栗原 夜、来社した関西学院大教授の冨田宏冶さんをインタビュー。維新はなぜ強いのか。「維新が勝ったというより反維新が負けた。自滅です」
    4月14日(金)
     カジノを含む統合型リゾート(IR)について、政府が大阪府市の区域整備計画を認定。矢野、栗原は昼、府庁前で抗議を上げる市民らを取材。
    4月15日(土)
     矢野 雨の中、在日朝鮮人研究家の塚崎昌之さんを囲んでの「塚崎塾」のフィールドワーク「大阪城戦跡巡り」。栗原は午後、「神戸港における戦時下朝鮮人・中国人強制連行を調査する会」主催の「神戸港平和の碑」の集い。
    4月16日(日)
     矢野 午後、大阪市生野区で「まちの拠り所Yosuga」を主宰する足立須賀さんから依頼され、くるみざわしんさん作の一人芝居「あの少女の隣に」上演後のトークに出演。久保敬元校長が体調不良のためのピンチヒッター。
    4月19日(水)
     午後から新聞を入れる封筒のラベル張り。茶円敏彦さんがお手伝いに来てくれる。
    4月21日(金)
     午後、折り込みチラシのセット作業。茶円さんが手伝ってくれる。ありがたい。
    4月25日(火)
     午後、新聞うずみ火5月号が届き、工藤孝志さん、長谷川伸治さん、大村和子さん、多田一夫さん、樋口元義さん、康乗真一さんと発送作業。いつもより新聞が早く来たのにぎりぎり郵便回収に間に合う。
    4月26日(水)
    ……

  • 32面 7月29日(土)黒田さんを偲ぶ会(矢野宏)

    「黒田さんを偲び、平和を考えるライブ」を7月29日(土)午後2時半~大阪府豊中市の「すてっぷホール」で開催します。今年も黒田さんが好きだったコント集団「ザ・ニュースペーパー」結成時のメンバー、松崎菊也さんと石倉直樹さんを招いての風刺トーク&コントライブ。とんでもない政治家たちを大いに笑い飛ばしましょう。
     なお、当日会場でお配りするパンフレットの「一声広告」(メッセージを入れて1口3000円~)を募集しています。ご協力いただいた方には当日の招待券をお贈りします。物価高騰により何かと大変だとは思いますが、カンパも含め、ご無理のない範囲でご協力いただけると幸いです。
    【日時】7月29日(土)午後2時開場、2時半開演
    【会場】豊中市立とよなか男女共同参画推進センターすてっぷホール
    【交通】阪急宝塚線「豊中駅」南口改札の右手、エトレ豊中5階
    【資料代】読者2000円、一般2200円、学生・障害者1500円

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