新聞うずみ火 最新号

2019年8月号(NO.166)

  • 1面~3面 参院選 自公維160議席「改憲 首相なお意欲」(矢野宏)

    7月21日投開票された参院選で、与党の自民、公明両党は改選議席の過半数(63議席)を超え、71議席を獲得した。憲法改正に前向きな日本維新の会を加えた改憲勢力は、国会発議に必要な3分の2の議席(164議席)に4議席及ばなかったものの、安倍首相は「私の使命として、残された任期の中で憲法改正に挑んでいきたい」と明言、今秋の臨時国会で改憲論議を進めるべきだとの考えを示した。国会発議まで一気に進むのか、年内解散はあるのかなど、時事通信社解説委員の山田恵資(けいすけ)さんに聞いた。  

  • 4面~5面 ヤマケンのどないなっとんねん「改憲へなりふりかまわず」(山本健治)

    参院選が終わった。「れいわ新選組」のALS患者の舩後靖彦さんと全国公的介護保障要求組合書記長の木村英子さんが当選されたことは、間違いなく国会を変えることになる。すごい。大阪は維新が2議席を取った。相変わらずの戯画的選挙だった。これについては、改めて記したい。…

  • 6面~9面 京都アニメ放火事件「若者の夢奪った凶行」

    京阪電鉄宇治線六地蔵駅の北側に広がる住宅街に立つ明るい黄土色をした3階建てビル。世界のアニメファンに「KYOANI」で親しまれる映像製作会社「京都アニメーション」(本社・宇治市)の京都市伏見区にある第1スタジオだ。多くの名作がここから生まれていた。…

  • 10面~11面 石垣島の潮平正道さん「鉛筆画で伝える戦争」(栗原佳子)

  • 12面~13面 世界で平和を考える「イラン危機の背景」(西谷文和)

    アメリカとイランが一触即発の状態になっている。オバマ前政権が結んだイランとの核合意についてトランプ大統領が一方的に離脱し、イランに制裁を加えることに対して、イランが反発した結果だ。この間ペルシャ湾を航行する日本のタンカーに何者かが攻撃を加えたり、イギリスのタンカーがイラン革命防衛隊に拿捕されたりするなど、緊張が高まる一方だ。そしてアメリカは同盟国に「有志連合」に加わることを要請し、日本は参加するかどうかを検討する段階にまで至っている。なぜこのような事態に陥ったのか、私なりに分析してみたい。

  • 14面~15面 ゴジラと憲法「宝田明さんの怒り」 (高橋宏)

    NHKラジオで6月2日に放送された特別番組『襲来!ゴジラジオ』について、先月号で触れた。番組にゲスト出演した宝田明さん(第1作『ゴジラ』で主演)は、最初に台本を見せられた際に「被曝国家として世界に発信できるのは日本しかない。(核の)被害に遭う空想の動物がゴジラだ」と説明されたという。…

  • 16面 徴用工問題「個人請求権は消滅せず」(矢野宏)

    日本政府が韓国に対し、半導体材料などの輸出規制に踏み切って以降、両国関係は悪化の一途をたどっている。日本の対応の背景に徴用工問題があることは明らかだ。安倍首相は元徴用工の請求権について「1965年の日韓請求権・経済協力協定で解決している」と反発、各メディアも韓国批判を繰り返している。朝鮮半島から動員され、過酷な労働を強いられた元徴用工に損害賠償を求める権利はないのか。国際法に詳しい弁護士の永井幸寿さんに聞いた。

  • 17面 絵手紙展に匿名の苦情(矢野宏)

    74年前の7月10日に堺市を襲った「堺大空襲」で母と弟を亡くした浜野絹子さん(79)=大阪府茨木市=は語り部活動とともに、公民館の教室などで絵手紙を指導している。生徒たちと年1回、展示会を開いているが、2年前に「政治信条を書いた作品に不快感を覚えた」という苦情の手紙が届いた。「自由にものが言えない時代に逆戻りしているのかも」。浜野さんの心は今も晴れない。   

  • 18面 和歌山大空襲74年(矢野宏)

    一夜にして1101人が犠牲になった和歌山大空襲から74年目を迎えた7月9日、和歌山市の汀(みぎわ)公園で戦災遺族会による追悼法要が営まれた。激しい雨が降りそそぐなか、参列した遺族ら120人が戦没者を悼み、平和への思いを新たにした。 

  • 19面 「熊取6人衆」小林さん偲ぶ会(高橋宏)

    原発の危険性を指摘し続けてきた京都大学原子炉実験所(現・京都大学複合原子力科学研究所)の科学者「熊取6人衆」の一人で、5月27日に死去した小林圭二さん(享年80)を偲ぶ会が7月14日、大阪市中央区のエルおおさかで開かれた。 

  • 20面 「やんばる沖縄戦」学ぶ(栗原佳子)

    沖縄慰霊の日にあわせたうずみ火の「沖縄の集い」。今年は北部やんばるの沖縄戦をテーマに6月22日、フィールドワークを実施、読者ら30人が参加した。21日には那覇市の沖縄タイムスビルで、名護市史編さん委員の川満彰さんに「やんばるの少年兵『護郷隊』と題し講演してもらった。

  • 21面 経済ニュースの裏側「メディアの独立性」(羽世田鉱四郎)

     「国境なき記者団」(ジャーナリストの非政府組織。1985年に設立)が、2019年度分を公表。日本は67位でG7では最下位。12年度の22位から、安倍政権(第2次)の発足後に順位が急落しました。森友学園問題や辺野古移設への抗議活動の抑圧(沖縄平和運動センターの山城議長の長期拘束・有罪刑の確定など)、望月衣塑子記者(東京新聞)への官邸側の執拗な恫喝、などが象徴しています。特定秘密保護法などでジャーナリズムが委縮し、また「放送法4条」で、放送局に電波停止を命ずる可能性を示唆するなど、政府によるメディア規制が強まっています。

  • 22面 会えてよかった(上田康平)

    米軍の空襲は午前7時から夕方まで続いた。
    澄ちゃん宅の防空壕に入っていたが、午後1時頃、攻撃の合間に「母と姉、どうしたかねーと西新町の家にもどると家はあったが誰もいない。猫一匹いない。こわくてね。
    食になる)砂糖も持ち切れない(持
    ち出すことができなかった)」。ま
    た防空壕にもどったけれど、やがて
    しのげなくなり、彼女とその弟と豊
    さんは近くの辻原の墓に入った。

  • 23面 落語でラララ「奇妙な話」(さとう裕)

    人生は不条理だという。まず思い通りにいかない。いや、それ以上におかしいやないかと思わせられることも多い。家が金持ちか貧乏か。親が美形かどうか。氏素性によって学歴やその後の人生に差が生まれる。学校では物事は合理的に考えよ、と教えられる。が、社会に出ると納得出来んことの方が多い。その反映か、落語にはケッタイな噺も多い。ちょっと強引かな。…

  • 24面 100年の歌びと(三谷俊之)

    薬師丸ひろ子主演の映画『探偵物語』(1983年)の主題歌だ。透き通るような美しいファルセットの声は今も印象に鮮やかである。作詞は前回の松田聖子と同じ松本隆。作曲は大滝詠一。松本隆は「風」に強い興味を持っている詞人だ。聖子の『風立ちぬ』(81年)、安田成美の『風の谷ナウシカ』(84年)にも「風」が吹いている。前者は細野晴臣、後者は大滝詠一と、「はっぴいえんど」時代の仲間たちによる曲だ。71年に発表された彼らのセカンドアルバム名は「風街ろまん」だった。64年の東京オリンピック前後から、高層ビルがあちこちに建ち、高速道路が白い蛇のようにうねった。街は白っぽくなり、コンクリートとガラスの乾いた匂いで息が詰まるようになった。「古きよき東京」は急激に失われつつあった。…

  • 25面 坂崎優子がつぶやく

    今年4月に公表された「住宅・土地統計調査」によると、2018年度の空き家率は13・6%で過去最高となりました。この調査は5年ごとに行われています。前回調査では13・5%だったので、今回は微増にとどまりました。…

  • 26面~29面 読者からの手紙&メール(担当・矢野宏)

  • 28面 車イスから思う事(佐藤京子)

  • 30面 動楽亭でうずみ火寄席(矢野宏)

  • 31面 うもれ火日誌(担当・矢野宏)

  • 32面 8月10日(金)黒田さん追悼ライブ

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