駆け足の沖縄取材。12月7日にはキャンプシュワブ前で毎月第1土曜日に行われる「辺野古大行動」に参加した。46回目だという。小雨模様だが、キャンプ・シュワブ前はのぼりや横断幕、そして人、人、人。各地から700人が集まったという。沖縄選出の野党議員でつくる「うりずんの会」の5人も全員参加、玉城デニー知事のメッセージも読み上げられた。テント前の看板の数字は「3807日」。辺野古の海でボーリング調査がはじまり、座り込みが始まってからの日数だ。

キャンプシュワブ前に来たのは一昨年10月の「ひろゆき」発言以来だった。夕方、テントに人がいない時間帯にわざわざ訪れた彼は、抗議行動を揶揄する書き込みをSNSに投降。ピースするその傍らに写っていた看板には「3011日」とカウントされていた。ここでは連日、座り込みの市民が機動隊にごぼう抜きされている。そんな中、この10月にも、漫画「社外取締役 島耕作」で、抗議の市民がアルバイトで日当をもらっている、と、使い古されたフェイクがまことしやかに再生産された。お金など出るわけがない。みな自腹だ。

「辺野古大行動」は県庁前発着の「辺野古バス」で往復した。17年から抗議行動の市民を運び続け、辺野古、名護市安和、本部町塩川へも向かう。貸し切りバスの料金が値上がりし、毎日の運行が厳しくなったとも聞いていたが、特に高齢の市民にとっては貴重な足。車内ではカンパ袋が回る。一時期より参加人数が減る一方で、抗議の現場にはうるま市の宮城島、中城湾港も加わっている。来年は辺野古新基地建設問題の取材も続けなければと思う。(栗)