黒田清さんの月命日の23日に「新聞うずみ火」6月号を発送しました。
1面トップは「共謀罪」。なぜ、必要なのか。一般市民は対象になるのか否か。「共謀罪」ができれば、私たちの社会はどう変わるのか――などの疑念について、永嶋靖久弁護士に話を伺い、検証しました。
「共謀罪」だと過去3回も廃案になったように、世論の反発を買う。「オリンピックのためのテロ防止」と訴えれば支持を得やすいと考えたのだろうが、法案にはテロのための条文はない。別の思惑があることは明らかです。
対象となる犯罪の数をこれまでの676から277へと大幅に絞り込んでいますが、その中には「電気事業法」など、誰が見てもテロとは無関係な犯罪が数多く含まれています。しかも、公職選挙法や政党助成法違反が除外されており、国会議員と秘書が政治資金規正法に触れることを共謀しても捜査の対象にはならないのです。
「犯罪の共謀などしないから自分は大丈夫」という声を聞くが、永嶋弁護士は「捜査機関が組織的犯罪集団として認定すれば、処罰対象になる。労働組合や市民団体もそのれ外ではない」と指摘しています。
新聞発送の日、衆院本会議で自民、公明両党と日本維新の会などの賛成多数で可決されましたが、まだ成立したわけではありません。(矢野宏)
6月号の目次は「新聞うずみ火ニュース」をご覧ください。